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スクールデスゲーム  作者: 聖きり
第1章 【絶望 デスゲームの始まり】
8/14

第8話 「最初の処刑者」

「それではではこれより、最初の処刑者を発表する。」


 と、十六夜先生の低く、冷徹な声が響きわたり、みんなは一瞬驚き、呆然としている。


 当然だろう。生徒全員この事を知らなかった。なのに、急に『最初の処刑者を発表する。』などと言われても理解が追いつくわけがない。


「こんなの聞いてませんよ!生徒達が処刑されるのはテストや行事の時だけと言ってたじゃないですか!もし自分が処刑されたらどうするんですか!」


 と、丹羽が反論するが、十六夜先生からはの返答はこうだ。


「誰が、テストの時や行事の時だけ成績の悪い生徒を処刑すると言った?私はそんな事を一言も言った覚えは無い。さらに、生徒達が処刑されようと、私には関係のない事だ。」


 丹羽はこれ以上何も言うことはなかった。


「これ以上何も異論が無ければ、話を続ける。最初の処刑者は、南森日向(みなみもり ひなた)。お前だ。」


「おっ、俺ですか!?冗談者ない!特に問題を起こした訳でも無いのに、何故処刑されなければならないのですか?」


「私は先程、テストの時や行事の時だけ成績の悪い生徒を処刑するのは違うという事を言っていたが、今回の処刑者を決めるに当たっては抜き打ちテストのような感じで行わせてもらった。教室に、監視カメラもついている。結果、特に南森が特に悪かったという結果に至った。」


 俺もそいつの授業態度については目を付けていた。授業中に45分間は寝ていたり、スマホを使ってチャットを堂々としたりしていた事を覚えていた。よく先生はあれで注意しなかったなと改めて思ったら、そういう事だったのか。


「何故俺が授業態度が悪いと決めつけるんですか?私より授業態度酷い人いるじゃないんですか?」


「お前より授業態度が悪い奴は確かにいた。例えば飛騨道とかな。」


「ああっ!!俺の授業態度が悪いって言うのか?」


 十六夜先生は飛騨道の言葉をスルーし、こう述べた。


「飛騨道はクラスの中でも1番授業態度が悪かった。しかし、彼は部活に入っていて、尚且つあいつの運動能力は全国クラスに匹敵する。だからまだこちら側としては需要がある。しかしお前はどうだ?部活にも入っておらず、そして頭もそれほど良くないだろう。違うか?」


「それは....」


「言葉が出ないならそこまでだ。それではこれより、南森日向の処刑を行う。」


 そう言い、黒のスーツに身を包んだ男が2人やって来た。そして、南森を連れて行く。


「今から、南森日向の処刑を行うが、みんなにもその様子を見てもらう。」


 間もなく、1年4組全員は処刑見学室へと連れていかれた。ガラス越しには南森日向が十字架に縛られて立っている。その両側の壁には槍が壁中に取り付けられてあった。


「たっ、助けて~...死にたくない、死にたくないよ~...」


 ガラス越しで僅かだが、泣きながら叫ぶ声が聞こえてきた。


「そんな事を言っても無駄だ。遺言を言いたいのなら10秒待ってやる。」


「絶対に殺したことを後悔させてやる...」


 その遺言も無慈悲に砕かれ、十六夜先生がボタンを押す。すると両側の壁が迫って来て、南森を刺し、潰していった。


 間もなく壁が開き、南森は砕かれ、無残な姿になっていた。みんな悲鳴を上げ、現実逃避しているように目を手で覆い隠してる者もいる。


「これは自分の自業自得だけど流石にここまでするとは、酷いわね。」


 輪廻が話しかけてきた。いつも唐突に話しかけてくるから困る。


「これはしょうがない事だよな。自分で契約したことをだしな。」


「案外薄情なものなのねあなた。私に言えたことじゃないけれど。」


「他人には興味無いからな。」


 そのまま、教室に戻って行った。帰りはみんなの足取りが重く、教室に着くまで5分もかかった。教室に戻ってからも、十六夜先生の話は続く。


「教室で話したことの続きだが、部活に入っていたらいいってものじゃない。入って結果を残さないと、いつしか処刑されてしまうから気を付けておけよ。これで私の話は終わりだ。生き残れるよう精々頑張るようにな。」


 それだけを言い残し、教室を去っていった。

どうもこんにちはきりたんぽです!「スクールデスゲーム」第8話読んでいただきありがとうございます!

今日の一言

三連休が2週連続で続くなら、一緒にして欲しい。

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