第7話 「デスゲームとは思えない環境」
4月も後半に差し掛かり、この時期は部活動勧誘でやたらと先輩達が忙しくなってくる。まあ、俺は部活に入ろうなんて、微塵も思って無いが。
だが、何故ここはデスゲームをする学校であるはずなのだが部活などというものがあるのだろうか。野球、サッカー、テニスetc...と運動部に限らず、文化部も豊富に揃っている。
そもそも、こんな状況下に置かれていたら、普通誰とも絡まず、1人でいるべきだと、俺は思う。単なる偏見だが...
クラスでもそうだ。クラス内には殺伐とした雰囲気は無く、騒がしいと言っておくべきか。既に、クラス内のグループは決まっているらしい。一つ一つ挙げていくとでもするか。
1つ目は佐伯進という人が中心となっているグループ。12人ほどのグループで、男女関係なくまとまっている。東條は誰にでも気が利くという事で、中学の時人気を総なめしていたらしい。
2つ目は皐月彩音という人が中心となっているグループ。10人ほどのグループで、メンバーは全員女子だ。つまり、女子の仲良しグループ的な存在である。
3つ目は東條霜雪という人が中心となっているグループ。13人ほどのグループで、メンバーは全て男子で、少し話が聞こえてきただけだったが、基本女子の事を話あっている。
残りは個々のメンバー、つまりぼっち組という事だ。俺もそれに属しているのだが、別に何も思わない。
授業となると最悪だ。この前、テスト結果が帰ってきたばかりなのにそれをなんとも思っちゃいない様子だ。チャットアプリで授業中に会話したり、寝ている人もいる。先生はそれを何一つ注意しようとしなかった。
こんな状況が1ヶ月続き、5月に突入した。朝のホームルーム中に十六夜先生がこんなことを言った。
「それではこれより、最初の処刑者を発表する。」