表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
27/34

27.敵前逃亡はダサいが命には代えられないよね

2万PV達成しました!ありがとうございます!



 その後も三層でレベリングを続けながら進み、奥のボス部屋に到達した。


「中にいるのはオークのようですね」


 シルヴィーの言うとおり、広間にはオークが五体ほどの群れを群れを形成している。

 さらに、ボスらしき大きなオークが中央に陣取っていた。

 臆することなく広間に入ろうとするシルヴィーを、腕をとって止める。


「‥‥‥今回は引き返そう」


「どうしたのですか?ここまで順調に来れているので、問題ないかと思いますが」


「あのデカいのはオークジェネラルだ。一撃が重いから、安心して戦えるレベルに上がるまで挑戦するのは止そう」


 オークジェネラルはC級の魔物に分類される。ライトとハクが苦戦したオーガと同等である。シルヴィーが加わったことによりこちらの戦力は増加しているが、敵にも統率の取れたオークが数匹ついていた。


 勝てるには勝てるだろうが、ハクやシルヴィーが大怪我する可能性は否めない。目に見えてリスクがあるのに進むのは勇気ではなく無謀だ。

 偶々遭遇したならともかく、積極的に戦いたい相手ではなかった。


「そうですね。私とハクではC級の魔物相手では足手まといになりかねません。申し訳ないです」


 しょんぼりとしたシルヴィーは初めて見るな。と思いながら、ライトは気にしすぎないよう口を開いた。


「ずっと挑まないわけじゃないし、シルヴィーはよくやってくれてるよ。あと数日レベルを上げて、もう一回来よう」


 そうして、この日はボスに挑まずに宿に帰った。








 翌日、普段程ではないにしろ、シルヴィーとノエルが居ながらも眠ることができたライトは、シルヴィーを連れて冒険者ギルドに来ていた。


「キャロさんこんにちは。魔石を売りに来ました」


「あら、こんにちはライトさん。シルヴィーさんもお元気そうで何よりです」


 今回も猫耳受付嬢キャロラインのカウンターへと赴く。そろそろ常連となりつつある。


「わあ、この魔石を見るに、三層でも問題なく活動出来ているようですね。三層の階層主を討伐できたらC級に上げようって声も出ているそうですよ」


「そうなんですか?」


「こんなに早くC級に上がる方は滅多にいないんですけど、盗賊の討伐依頼の後からガイモンさんが、見込みがあるから速くランクを上げて経験を積ませてやれって進言したのが効いたみたいです。それで実際のところ、三層はクリアできそうですか?」


「うーん、雑魚敵は余裕を持って倒せるんですけど、オークジェネラルに挑むには少し心許ないので。レベルを上げてからになりそうですから数日後ですかね」


 昨日の所感をキャロラインに伝えるライト。すると、うんうんと頷きながらキャロラインが言う。


「これは三層クリアも近そうですね。本当は魔物討伐以外にも実績が必要なんですけど、王族の方から護衛依頼を受けているので、そちらを達成したら晴れてC級冒険者になれると思いますよ。あ、こちら魔石の代金になります」


 銀貨や銅貨の入った袋を受け取り、インベントリに収納する。

 魔石の売却額は金貨には届かないものの、新人冒険者としては破格の収入だ。


「ところで、シルヴィーって冒険者登録した方がいいですかね?」


 ふと、疑問に思ったことをライトが聞いてみると、キャロラインは思案げに答えてくれた。猫耳と尻尾が顔と一緒に右に傾いている。


「奴隷をパーティーに入れている方は結構いらっしゃいますが、冒険者登録はまちまちですね。戦闘に参加しない奴隷等を低ランクの冒険者にしても意味は薄いんですよ。高ランク冒険者になれる実力があるなら恩恵も色々あるので登録する方もいます。」


 話を聞くに、将来有望なシルヴィーは登録した方が良さそうである。

 二つ目のジョブやユニークスキルは隠蔽で隠して登録。剣士ジョブは30レベルを越えているので、シルヴィーもD級からのスタートだ。








 ギルドでの用事を済ませ、ダンジョンの三層に向かうライトとシルヴィー。早速ハクを召喚し、狼ペアの索敵でサクサクとオークや上位のゴブリンを狩っていく。一時間ほど戦い続けたところで、槍士と召喚士のレベルがカンストした。


「さて、次のジョブはどうしようかな」


「護衛依頼とやらに合わせたジョブに就かれるのですか?」


「うん、剣士系統とかの小回りが効く前衛職かな。ハクはすまないけど、しばらくの間我慢してくれな」


 少し寂しそうな表情を浮かべるハク。ライトもシルヴィーも自然と手がのび、二人でハクをひとしきり撫でた。


「よし、きめた」


 暫しの間考えに耽ったライトは、新しいジョブに剣豪と拳闘士を選んだ。剣豪は剣士の上位互換のスタンダードな剣士系統中級ジョブ。拳闘士は闘士の派生で、上限レベルは50だが下級ジョブだ。


「レベルが低いうちはちょっと弱いから、よろしく頼む」


「はい。お任せください」


 新たなジョブはレベル1からなので、注意を促して次の魔物を探す。それから数時間後、シルヴィーの剣士もレベル上限に達し、ジョブチェンジを行う。時間は少し早かったが、きりが良いからとその日のレベリングを切り上げて宿に帰るライトとシルヴィー。


 初のジョブチェンジを経験したシルヴィーは、どこか誇らしげで満足気だった。











 ステータスーーーーーーーーーーーーーーーーー


 名前:ライト


 ジョブ:剣豪lv.6、拳闘士lv.17、魔法剣士lv.28


 HP:2060/2060

 MP:2580/2580


 力:260

 速:266

 技:272

 魔:225


 スキル:剣術lv.5、体術lv.4、格闘術lv.1、基本属性魔法lv.3、魔法剣

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




 ステータスーーーーーーーーーーーーーーーーー


 名前:シルヴィー


 種族:銀狼獣人


 年齢:18


 ジョブ:双剣士lv.1、軽戦士lv.32


 HP:900/900

 MP:54/54


 力:89

 速:97

 技:68

 魔:27


 スキル:剣術lv.4、双剣術lv.1 、軽業


 ユニークスキル:超感覚、武才


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



ここ数日投稿のリズムが崩れてしまい、申し訳ありません。


これからもエタる予定は全く無いので、今後とも応援よろしくお願いします

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ