表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/43

芝生

植物の生命力に、勝つのはたいへん。

雑草抜きもなかなかたいへんな作業だ。


ちいさな庭にも、芝生が植えられていて、すくすく育って、花畑の向かって、侵蝕しようと空きを狙っている。

この庭を作ったときに、近所の馴染みのおじさんが、使わなくなった芝刈り用電動バリカンがあるからといって、くれた。

夏になると、芝がどんどん伸びてくるので、孫息子が、週末の朝、電動バリカンで、芝刈りを始めた。週末の朝、こちらが洗濯などを始めて、一息ついていると、なにか、奇妙な音がリズムカルに聞こえてくるので、始めはなんの音かな思っていると、電動バリカンの音だった。

孫息子は、芝刈りになにか、ポリシーがあるらしく、綺麗に刈ることを心がけているらしい。床屋さん的な表現を借りれば、5分刈りといったら、5分刈りに綺麗に刈りたいらしい。

ところが、娘婿は、そんなことを気にせずに、虎刈りに刈ってしまう。すると、孫息子に、電動バリカンを取り上げられてしまっていた。


「なんだよう!、こっちが、綺麗に刈っていれば、虎刈りにして」と、文句を言われていた。


しかし、芝の伸びる速さに、人間が勝てなくなった。


そこで、新たな芝刈りを購入することになった。


キャリアウーマンの娘は、なぜか、電気もの、機械ものが嫌いなのだ。

娘婿は、電気ものだいすきおじさんなのだ。


いつものホームセンターで、芝刈り機を選んで、購入することになった。

なんと、娘は、高らかに、サザエさんと同じ口調で「電動式芝刈り機は買いませんからね」という宣言。

娘婿は、マスオさんの心の声と同じように「なんだよう、芝刈りをするのは、こっちなのに。どうせ、お金をはらうのは、こっちなのに」と思ったのでした。


しかし、最初に宣言された結論は、覆ることなく、手押しの芝刈り機が、後日届けられることになった。


娘婿と孫息子が、ゴリゴリと芝刈り機を押して、芝を刈っていたが、そのうち、孫息子も忙しくなり、週末の芝刈り担当が、娘婿の引き継がれることになった。

どんどん芝も成長し、芝刈りが追いつかないをみて、シビレを切らした娘が、芝を刈ると言いだした。


娘は時間をみつけて少しずつ、芝を刈りだしたが、その内、腰が痛い、足が痛いと言いだした。

娘婿の目には、その原因は、明らかすぎるほど、明らかだった。

芝も十分伸びすぎて、手押しの芝刈り機で、刈れる状態ではないのだ。短くても手押しの芝刈り機は、重労働なのだ。


娘婿は、決心した。妻のサザエさんには内緒で、アマゾン大明神に祈願して、アマゾン様に電動芝刈り機の注文を出してしまったのだ。


既に秋になっていたが、元気な電動芝刈り機が届き、冬前には、すっかり、芝を刈ることができたのだった。大きな袋の3袋もの芝を詰め込んで、燃えるゴミの日に、無事、回収されたのでした。


電動芝刈り機では、塀の下や樹の根の周りは刈ることができないので、頂いた例の電動バリカンの出番だ。電気をいれて、元気に動いているように見えても、芝が食い込んで、止まったりしていて、電動バリカンを持っている手も疲れてしまう。

もしかすると、この電動バリカンパワー不足??


そこで、例によって、例のホームセンターで、電動バリカンを購入して帰ってきて、試してみると、その電動バリカンの切れ味の良いこと、良いこと、良いこと、良いこと。


長い間、我らは、徒らに苦労していたことを思い知らされたのだった。


さて、秋に、一度使われた電動芝刈り機は、物置小屋で、冬越しをした。春になって、芝もだんだん緑に色ずいてきた。今年は何回出番があるのだろうか。まさか、秋まで、出番がないとも思えないが。


マスオさんは、活躍する出番を待っているぞ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ