そうだ!ハロワに行こう!
俺は、昼食を食べて病院に戻ると黒うさみみ女医にしこたま怒られた。
「つぎは絶対にないですよ」
といいながら俺の身体を検査していると怪訝な顔をする。
「何故か身体が治る速度が異常に早いのですが、治療魔術でも使いましたか?」
治療魔術は使いすぎると身体本来の回復力が薄れていってしまう。
なので出来るだけ重症の患者や緊急時だけにしか使わないのだが、目の前の少年はどうみても回復している。
「もし治療魔術を使ったのだとしたら…」
うさぎさん黒いオーラ出てます!うさみみは私あなたが心配ですと悲しんでいた。
「使ってない!使ってないですからそのオーラしまって下さい!」
俺は、慌てて弁解する。
「俺は元々回復力が高いのでよく驚かれるんです。昔からクソジジィ…いやお祖父さんから謎の生薬を処方されたり、修行中の度重なる虐…怪我からの回復も合わさって、少し異常な感じに身体を改造されているんです」
うさみみが本当?嘘は嫌だよ?と微かに振動している。
ああ優しく握りたい。
「そうなのかね?少し異常というか凄く異常なのだが…まあ、あのレッドに認められる程の君だし…ライオンブルー伊達ではないということか。この怪我の治り具合ならもう退院してもいいだろう。治療費は国王様からもらっているから。明日になって問題なければ退院していい」
黒うさみみ女医が少し寂しそうに言った。
「もう此所には戻ってくるなよ。ベッドの数が少ないんだ。只、死ぬくらいならまた此処に来るといい」
黒うさみみ女医が退出していった。
ありがとう黒うさぎさん。
俺はこの世界に来てから本当に良縁に恵まれている。
夜になるとアクアが病院に帰ってきた。
「マスター只今戻りました。お加減はいかがですか?」
「ああ、もう明日には退院できる。アクア達はどうだった?良い家見つかったか?」
「はい、明日の朝清掃業者が入り家を掃除、そのあと家具を搬入します」
「もう家具が入るのか?随分早いな?」
「ええ、スティナ達が王家の力を存分に使って手配してくれました。これ家具込みの請求書です。あの物件と家具でこの値段は安いですよ」
なんか0が一杯?
日本円にしておよそ3000万諭吉
俺、取敢えずこの世界では無職なんですが?
色々誤字修正しました。
すみません