初めから降ってない雨
可愛い。
なにこの生物というか精霊。
アクアは、着けた耳を恥ずかしそうに両手で隠している。足の間から見えないように、尻尾はくるっとまるまっている。
「マスターそんなに見ないでください。変態みたいです」
俺はアクアの為なら喜んで変態になろう。
「ますたぁ、みないで」
ベッドにいる俺に抱きつき自分の体が見えないようにするが、犬耳は見えている。
またもや女の子の匂いが俺に襲い掛かり、はあはあとアクアが荒い息を吐いている。
視覚、触覚、嗅覚、聴覚で俺を誘惑する。
あと足りないのは味覚か?
唇は目の前にないので、髪の毛を口に含んだら、「はぅ」と声を上げて悶えた。
そして俺は氷漬けになった。
「君達は一体何をしているんだ?」
黒うさみみの女医(29才独身)は、俺の身体を灯火の魔術を使い、赤い炎で炙っている。
熱い熱い、そこ氷ついてない熱いって!!
アクアは、うつむいて恥ずかしそうにしている。
「傷つきました」
アクアが呟く。
「え?なんだって?」
「だから私を傷物にしたんですから、私と結婚してください!」
アクアちゃんそれ傷物ちゃう。
黒うさみみ女医の炎が真っ青に燃える。
「熱い熱い、熱いって!!」
うさぎさん熱いっていうてるやろ?!
俺は叫ぶ
「この前キスしたんだから当然結婚するって!!」
現代日本では絶滅危惧種、相羽翔は純情であった。
うさぎさん炎が黒くなってる、ナトリウムランプも当ててないのに黒くなってる熱いって!!。




