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機甲魔術師の異世界転移  作者: タングステン風味
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はなて!いかりのあいすてんぺすと 前編

「30分後に闘技場で待っているぞ」


ガハハはは!!と笑いながら国王と極妻が退出していった。


「こうなっては仕方ありません。図書館使用の権利を勝ち取りにいきましょう。勿論副賞は辞退しますが」


アクアが溜め息をつきながら言った。


「すぐに出発しないと間に合いませんよ」


兵士に付き添われ、俺は囚人の様に闘技場に連行されていった。











ここ王都アルムの闘技場では、日夜獣人達が鍛えた体と磨いた技で闘士達が観客を魅了していた。


闘技場は頑丈な石造りで、直径が200m、高さ50mほどの円形の複層構造をしている。


収容人数は3、4万人とかなりの大きさを誇っており観客席は満員だ。


獣人達はお祭り好きで、毎日の如く都市のどこかでお祭り騒ぎをしているらしい。


そんな都市の獣人達を熱狂させる存在がいる。


俺達の対戦相手はそいつらしかった。


1辺100m程であろうか、どでかい石造りのリングに俺達は立たされ、試合のルール説明をうける。



・勝負は1対2で行われ、負けを認めるか、致命的なダメージを受けるまで時間無制限で行われる。


・致命的なダメージを受けた場合、リングに敷設された魔術陣で、強制的に医務室へ飛ばされる。


なので全力を尽くして戦ってくださいねぇと、猫耳をつけた実況のお姉さんが言った(創設以来ほぼ死亡率は0%らしい)。


・武器は何を使ってもいい、魔術も上級まで使用してもいい。


観客席は強力な防御陣で守られているので好きに色々ぶっ放して全然okです、むしろ盛り上がるので是非観客席にも魔術を撃ってやってください。と実況のお姉さん。


説明が終わると、そいつが観客の大声援を一身に浴びて、石造りのリングの上に立つ俺達の目の前に姿を表した!!







その名も!!
































「ライオンレッドここに参上!!」










観客の声援が会場一杯に木霊する。


「うおォォォォォォォォォォォォ!!」「ライオンレッドがんばってー」「そんなヒョロイ奴一撃でノシちまえ、女の子の方は優しくな!!」


俺達またしてもポカーンとしていた。


何故ならライオンレッド?は仮面を被り、どぎつい赤と金の鎧を着込んでいるのだが、どうみてもアルム精霊王国の王その人だったのである。






アルム精霊王国の王はバカである。いや愛すべきバカといったところである。


吉宗公よろしくアルムを守るため、日夜正体を隠し正義の変身ヒーローとして戦っていたのだ!!。


正体を隠しとはいったものの、ほとんどの住人はその正体を知っている。

(鎧で隠しきれない程の筋肉、それに仮面を被っているものの立派な鬣が非常に目立つ)


それを知らないまだ小さな子供たちに、その正体を話すことはこのアルムにおいて一種の禁忌とされていた。


国王自身も正体がばれていないと本気で思っており、ヒーロー本人にその事を伝えることも禁止されている(だってそのほうがおもしろいし……アルム在住25才 男性談)。


そんな愛すべき国王(バカ)は、ノリノリで俺達に話掛けてきた。


「君が、国王様の言っていた蒼騎士か?」


「あっ、はいそうです」

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