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実家の面々

なし

「おい、武男

 なに、やってんばい、

 こっちきて、てつだいんしゃい」


ぼけてきたのかと思えるほど

おやじは

ちょっとしたことでも

武男を呼び出す。

まさに、シンデレラの継母状態。


老いて、父は店を武男に任せようとしているのか

それとも、ただのわがままな親なのか。

氣まぐれ男なのか。

なんだかわからない。

しかしながら、時折

体があちこち痛いと

店に野菜や、菓子パンなどの

商品を並べながら、

あるいは、

レジの前に座って

脇のテレビを見ながら急に

ぼそっとつぶやく。


この店と共に

おやじも老朽化なのか。


そして、母も同じ。

なんかなあと思うが、

母は、母で病院マニア。

あまり体は悪くなさそうに見えるが

しょっちゅう、病院に行く。

どうやら、年老いた近所の商店妻同士

病院でおしゃべりすることに

生き甲斐を感じているようだ。


夕飯準備前の

ぼんやりとした時間に、

茶の間で、

たくさんの病院薬を

カレンダーにポケットがついた

便利用品に

薬を喜々としてつめる姿を見るたびに

そう思う。

しかし本当に、それだけの薬の管理能力が

あるところを見れば

母は、まだまだ長生きするだろう。


それはおいておいて

今現在は、母は

息子が家にいて

父と共に

店を切り盛りすることに

今は安らぎを感じているようだ。


これで、孫でも生まれたら

まさに、一安心といった

ところだろう。

しかし、それもいつのことになるやら。




なし

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