山道
なし
素晴らしい
青い空。
とんびが心地よさそうに
飛んでいる
そして私は、
見上げている。
普通に言えば
森林限界とかがあるとは
思う
そして
頂上まで何もない風景。
一度下を見て
改めてみても
やはり
木も何もない
そして
間違いなくそこを登るようだ
定刻9時
確かに宿舎をバスで
出発したところまではよかった。
8合目まで、バスで行けることを知り
全員がとても安堵した
そして
同10時30分
そのメンバーみんなが斜面に
とりついている
尾根づたいの道
図書館でよく見る
やまけいとかの山岳雑誌で
紹介される急斜面。
こちらがびっくりするくらいの斜面。
下から見るからそう感じるだけなのか
まさに、ここまでやるか
という感じ
危機共有という名において
団結をよぶという方策において
なんとかかんとか
つまらない
唯物論
その結果は何になるのだろう
そんなことを考えながらも
汗が額からひたすらながれる
登り始めてすぐに
タオルを持ってくればよかったと
後悔
まさに
この斜面が
いや
この状態が勝負なのだろう
ひとりよがりは
さようなら
みんなで団結して励ましなさい
危機を共有すれば
さらにいいことがあるわよ
そんな意図をぷんぷんと感じる
まだまだ頂上は遠い
ありの行列
フラワーアレンジメントの人々は・・
あれだけいたのに
いっこうに姿も見えない
あの出で立ちの面々
帰ったのではないか
いやそもそもここに
参加していなかったのでは
別教室だったか
そこまでも感じる斜面。
一歩一歩頂上をみないで
いや
とてもそれどころじゃなくて
足元の石しか見れない自分。
随分大きな石があるなあと
石に関心を寄せながら
なぜか、歴女でもないのに
豊臣秀吉と
そりが合わなかった
千利休の言葉を思い出したりした
さっきのアレンジメントでないけれど
金持ちなのが勝ちなのか
頭が良いことがいいことなのか
過酷な山道をのぼるにつれ
権力に反してでも
自分の道をつらぬいた
千利休
それに恐れをなした
秀吉
権力に反するならと利休
茶の精神を守るため
最後に切腹
なんだかなあ
ずうっと
そんなことを
悶々と考えながら
登った
なし




