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風水

なし

満足した参加者が、三々五々

教室を後にしていく一人一人に

ココ松岡大先生と

助手の氷見さんは

丁寧に挨拶をしていく。


最後になってしまった私に

二人が並んでやってくる


「そうそう名刺を渡しておかなくてわね

 あなたは、なかなかすじがいいわよ

 ぜひ私の弟子になりなさい。

 もしあなたがよければだけどね」


その後に氷見さんのように

大きな声で先生が笑い出す

笑いながら

続けておもしろいことを言う


「実はあの絵は、

 わたしなりの解釈があって

 今度、パリで実物を見ればいいけど

 中央にひとりの男がいるの

 その人は後ろ姿で

 顔は見えないんだけど。


 私は、きっとその人は

 ダンスを2人の女性から言い寄られていると思うのよ」


そこで先生は一度考えたように


「この器にも、その言い寄られている男性役がいるのよ

 それが、小さい花デージーよ」


すこし考えて


「もしよかったら今度たずねてきなさいな

 いいことがあると思うわよ」


そういって先生は名刺を私にくれた。

その名刺からは、バラの匂いがした。

名刺わたしのついでと

いった感じで


「そうそう、私の渾身の一作

 リースと一緒にあなたにあげるわ。

 あなたの作品とリースは送るとして

 まずは、今日の部屋にでも飾りなさい」

「風水じゃないけど

 窓辺に飾れば

 この研修、うまくいく氣がするわ。

 じゃあね」


先生はそう言うと

手をあげて行ってしまった。

なんだかわからないが

その後ろ姿には

圧倒的な存在感があった。

爽やかな風がふいたような氣がした。







なし

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