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第八話 お前は

 それからしばらくして。街の治療院にて。珍しい【治癒(ヒール)】のスキルを持つ治癒師が来てくれるらしいので、その人が来るまで雑談タイム。


「いやマジっす。先月とかカルナハ川でめっちゃデカいマジックトラウト釣れました。釣り友達に教えてもらったんす。あそこ穴場なんすよ」

「カルナハ川といえばなんかあそこ怖くない?」

「あー、だってあそこもともと処刑場ありましたもん。俺地元だったんで、幼馴染に教えてもらったんすけど、あそこでなんか有名な犯罪者が処刑されたらしいんすよ。本に載ってたって」

「幽霊ってマジいると思う?」

「私はいると思うなー。死ぬとモンスターに転生するんじゃない?」

「俺は生き霊の立場によるっすね~」

「あーね」


 釣りの話してたのに気付けば幽霊談義に。

 愛娘っちは「いない派」らしいよ。狂ってる……。


「まだ来ないんすかね」

「あとすこしの筈だが……」


 扉が開かれる。


「到着しました!」

「ウッヒョー! ありがてーぜ! よろしくお願いします!」


 治癒師が持つ【治癒(ヒール)】というスキルは身体への知識と元来の医者としての技術が一定の基準を上回らなければ発現しない凄腕の証。どこをどう治せば対象へのダメージが少ないか、どこをどう治せば術後の後遺症が少なくて済むのか、といったような知識を得ることが治癒師についての力量の現れ。


 その点で言えば、この治癒師は凄い。傷が治っていく感覚に痛みが少ない。こんな凄い【治癒(ヒール)】を成し遂げるまでにどれ程スキルと対話したのだろう。


 傷はあっという間に治った。


「ありがとうございます。助かりました」

「いつでも頼ってねー」


 しかし、なんだろう。何かがおかしい。うまく言い表せない感覚がある。【治癒(ヒール)】の影響じゃない。


「どうかした?」

「なんか…………出る?」


 カチッ、とハマった様な感覚がある。

 次の瞬間、俺の背後に「LEVEL UP」という文字が現れた。振り向いてぎょっとして、「LEVEL UP」の文字の下に何かある。


「なんだこれ……」



 スキル獲得!

 お前はスキル【学習能力】を獲得しました

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