表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
75/78

第七十五話 風渡

 殴り、防御されればさらに強い拳でそれをねじ伏せる。取り押さえられ頭を踏まれれば、踏み付ける力と同等の勢いで頭を振り相殺。蹴りをガードし蹴りをいれる。顔面を掴み投げ飛ばす。他のみんなは町の人たちを避難させてくれているから、心置きなく暴れられる。


「ッッラァッ!」


 ビルを蹴り、広域にダメージを発生させる。砂煙が巻き起こり、それを振り払う風圧が発生する程の蹴りを叩き込む。悪神達はまるでゴミみたいにポコポコ湧いて出てくる。出てくれば殺しつづけるまで。


 殺して、殺して、殺して、殺して、殺して。

 ただただ殺せるだけ殺しつづける。

 暴れ回っているうちに、当たり一面が荒野の様になっていた。


「ハァー……ハァ、ハァ」

「大丈夫ですか、ロジオさん」

「ああ。俺は大丈夫だ。ただ……」


 どうも大丈夫じゃなさそうだ。


「休憩してください。ユダさん呼びましょうか」

「まだまだ湧いて出てくる……危ないし、奴等に回復する隙を与えるだけだ」

「しかし、心配だ……あなた見たことないくらい疲弊してる」

「大丈夫だ」

「ロジオさん」


 悪神が隙と見たのか、一斉に襲い掛かってきた。

 それを蹴りで一掃する。


「憶えてるか、ジャリィ。虚神兵団には俺達の魂が必要だ」

「憶えてます」

「死ねばそこまでだ」

「なおさらだ。一旦離脱した方がいい」

「…………」


 まだ悪神達は現れる。


「わかった。だが、無理はするな。逃げなきゃ死ぬときは迷わず逃げろ」

「わかってますよ。こちらこそ。逃げるのは得意なんです」


 ロジオさんが去った。


 強く地面を踏み締めて〝戦猫覚の閃技〟の1%を発動。

 魔力が全身を駆け巡る。風のエネルギーが全身をほとばしる。

 もう戦えない、もう逃げられない、と悪神達は口を揃えて言う。

 肉体の最適化をしろ。最速でこの量を捌ききれる肉体になれ。

 全身を凶器にすればいい。なら、決まりだ。


「【学習能力】ゥ~……」


 腕を開くと背後におおきな十字架が現れ、手首にエネルギーの塊が突き刺さり、はりつけになる。


「第六ゥ~……」


 ミシミシ、と十字架にヒビが広がる。


「段階ィ~!」


 十字架を破壊した。エネルギーの杭にはりつけになっていた部分はクルリと回って、ガントレットに変化した。


「形が少し変わった程度だ」

「本当にそうかな」


 強く踏み付け、走り出すと、囲んでいた悪神達が轢き弾かれていく。

 悪神達が僕の速度に追いつけなくなった。

 いいや違う。満足するな。どうせ奴等は慣れてくる。

 もっと速く。もっと速く。もっと速く。もっと速く。もっと速く。もっと速く。もっと速く。もっと速く。もっと速く。もっと速く。もっと速く。もっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっと!!


「〝風迅裂射(ふうじんれっしゃ)風渡(かぜわたり)〟」


 秒速60キロメートル。右足がぶっ壊れた。

 ただ、悪神も減って来ている。

 徐々にだが、奴等もストックがなくなって来ているんだ。


「脚が壊れたら終わりではないのか?」

「あら。声色が疲れておる」

「話を反らすな」


 触れる。


 治る。


 それが正解だから。


「ズルだろ……」

「この世界はクソッタレでさあ、でも楽しいことも確かにあるんだよなぁ。わかるかなあ。俺が楽しく暮らせる光の世界を……お前らは踏み潰そうとする。誰が苦しんで泣いていても構わないような連中だ。お前らはな……だから、光の世界でさえ、『できそこない』なんて呼ばれていた僕がこの闇の世界を支配するよ。ズルみたいなスキル【学習能力】でさぁ、闇の世界支配したら、人類の勝利じゃねェーかよ!」

「なにを言ってるのかわからんなぁ!」

「それってお前らが馬鹿だからじゃない!?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ