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第五十七話 ギターを持った人

 ウンコの捻りを調節する感覚で行ったらうまくいった。

 あとでシモンにありがとうって言おうね。

 そうしていると、ふと学生寮裏の大山の茂みががさがさと動く。

 身構えていると、ギターがひょこっと現れた。


「身構えるな……! 人間だ……!」


 男性、あるいは女性の容姿。どちらとも取れる中性的な顔立ちと声。

 その人はギターを掲げたまま、泥だらけの服の裾をつまんで弾いた。

 呼吸が荒いから、よほど切羽詰まっているようにも見える。


「君、ここらで頭の悪そうな男を見なかったか?」


 といいながら、顔を上げる。


「まいった……頭の悪そうな男だ」

「あれ、敵ですか?」

「ごめんごめん! 聞き方を変えようかな。頭髪が黒くて瞳も黒い頭の悪そうな……君もか!」

「意味不明の右アッパーですね。すいません。〝涙〟いいっすか?」

「悪かったよ……さすがにこんな未明の地で本名を使うほど頭の悪い人じゃないと思いたいけど~……君、ロジオ・〝ホープ〟・ニューゴッドって人を知らないか? 君に似た人なんだ」

「あ、その人ならいまうちの学校で教師やってます」


 気が抜けたみたいな顔をすると、額に自らの手をパチンと叩き当てた。


「まぁいいか。結果的には……ごめん、その男僕たちの船長なんだ。海ではぐれてしまっていたところを──……」


 そこに、おそらく領主の部下であろう筋骨隆々の男たちが襲い掛かってきた。


「死ねェッ! 化身2号ッ!!」

「鬱陶しい! 今日で5回目だぞ!」


 領主は部下を使って度々僕を殺そうとして来ているらしかった。学校に圧力をかけないのはなぜか? 多分単純に学校の方が権力が大きいのだと思う。


「面子が立たんのじゃ」

「面子なんてもんハナからないでしょうが! お馬鹿ちん!」


 なんとか領主の部下との戦闘に勝利する。


「君は授業はないのか?」

「いまの時間空きですね。次からあります。ロジオさんも次空きじゃなかったかな? 職員室は此処から校舎に入って、右の突き当たりにある階段を上ってすぐのところにありますよ~」

「ありがとう」


 お仲間なんだろうなあ。発作とか出るくらい仲間に依存してたらしいからちょっと心配だったんだ。

Twitterで狂人と呼ばれることに固執してるワナビ、イヤすぎる。

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