第三十三話 どうするか?
まず、当時のブラシムの動向を当たってみる事になった。ブラシムがどういうルートでムライクラ王国転覆の為の手筈を整えたのか? ムライクラ王国に関する闇のルート等がないか、というところ。
「こういう所わかんねーの? 【観察能力】で」
「ある程度の要素を見分けることができます。しかし、もっと詳しい情報となると、実物を見ないと行けなくなる」
「じゃあ、当時怪しい人間を当たってみるしかないのか~」
「どうする? 手当たり次第って訳にも行かないでしょ?」
「複数の物を分担して捜査してみよう」
「だね。ユダっちは賢くていいなあ」
とりあえず、俺の方は図書館で納められているブラシムの動向録からカンラー王国のキャバレーを当たってみる事にした。犯行の前日、ブラシムは3時間ほどそのキャバレーに滞在していたとされている。マシューはカンラー王国の南部にある銃屋。ユダはトマスとカンラー王国の新聞記者のところへ。
「とりあえず座標は変更して……カンラー王国だな。準備しとけよ~。もしかしたら喧嘩になるかもしれない。戦える奴は戦える準備くらいしとけよ~」
「わかってるよ。そういやユダのステータス見てないな」
「ステータス? 僕の?」
「一応戦力的な確認としておいた方が良いかなって」
「わかった」
ユダ・ジョーヌ レベル69
腕力 183
脚力 198
知力 165
器用 80
スキル
【神聖炎弾】★
【神聖壁】★
【神聖圧】★
「ホア!? 69!?」
「普通はこのくらいじゃない?」
「私たちは全員レベル1ケタですねぇ」
「えぇ……いままでどう生きてきたんだ君たち」
「商会の娘だから戦ったこととかあんまりないし」
「もともと引きこもりの研究職でしたしねぇ」
おっ、言い訳タイムかな? いい根性してんねぇ。でもちょっと嫌っす~。自分の弱さを言い訳する奴に強くなる資格はないってそれ一番言われてるから。
「俺は体質。レベルアップに必要な経験値が糞なんだよね」
「レベルアップに必要な経験値が糞? どういうこと?」
「いまはこれ」
ロジオ・〝ホープ〟・ニューゴッド レベル2
経験値 10/900,000,000,000,000,000,000,000,000,000
「一生かかっても無理だ! こんなの」
「そう。だから俺は『出来損ない』なの。人としてね」
「でも強かったろ。レベル2で……ステータスも低めなのに」
「俺のスキルはユニークシリーズだって言ったでしょ。肉体の最適化で一時的にステータス全上げ出来んの」
「ステータスを全否定するスキルだ。何様だお前」
「俺に言われても困るんダスよなぁ……」




