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第三話 捕われの

 ◆



「──という経緯で捕まったんすよ」

「腐れウンコ……!」


 どうも、ロジオです。


「あなたマジで一回アクションの前に『思考』を挟んだ方がいいよ」

「だってマジな事言うと考えてる暇あったら動きたいっす。それに美人だったらワンチャンあるかなって」

「腐れウンコ?」

「そう言われてるね」

「腐れウンコ!」

「ちょっとしつこいかな。鳴き声かなと思われちゃうよ。俺の名前くらいちゃんと覚えて。ロジオ・〝ホープ〟! ホープはミドルネームだからね」

「ファミリーネームないの?」

「勘当されちゃって」

「知力25しかないから?」

「うーん、広義的に言えば」


 捕われちまった。簡単に言えばね。でも俺も善戦した気がするんだよね。これって俺だけの勘違いかな。そうじゃないさ。だってあいつら花火バチらせたときめちゃくちゃびっくりしてたもん。


「あと一歩ってところだったんだよね」

「どこが? イカした花火で奴等の宴を盛り上げただけじゃない。バチバチ鳴ってるから助けかと思ってみれば来たのはロジオ・〝ホープ〟・腐れウンコ」


 ファミリーネームにされちゃった。


「クリスマスプレゼントにデカい箱が来たからワクワクして開けてみたらアッと驚く切り株だったみたいな気分だよ。なにに使えってんだよそんなゴミ」

「子供として育ててみれば?」


 と、そこに。ナラナビ盗賊団ドンのマールクス・ナラナビが現れた。


「せん──……やい! ナラナビやい! 彼女を解放しろ!」

「花火屋さんがうるさいっすね。お前あの花火にそっくりだよ」

「怒りで導火線に火が付きました。バチるかもしれんから気ィつけてな」

「お前がバチって俺にどう影響あるんだよ」

「ノイローゼになる」

「そんなんなるまで面倒見るつもりはねーよ腐れウンコ。早朝に殺すわ」

「まだ昼間だけど大丈夫か?」

「じゃあ時計の針テッペン行ったら殺すわ」

「タイムのマイナーチェンジだ。けちんぼだね」

「はっ倒すぞボケ」


 ナラナビは苛立たしい様に呟く。


「なんでこんな糞みたいなおまけまでついてくるんだよ」

「お前、俺がこの世にいるって忘れてたでしょ」

「死んでくれって願いはしたぜ」

「へー。神いないんすね。学びました」

「授業料としてタマ寄越せや」

「右?」

「ハツの方だわ。死なすぞ」

「ああ、(タマ)か。右っタマの事かと思ってビックリだ」

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