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第二話 カンナギ商会の馬車

 朝飯を食い終わると「出ていけ」と言われた。そうせかさなくたって出て行ったるこんなところ。と、相棒ギターとちょっとの食料を腰提げの鞄に詰めて屋敷から飛び出した。ギターを弾きながら草原の上を歩いていると、馬車が通った。


「ありゃカンナギ商会の馬車だ。こんな舗装されてない危険な道をあんな大急ぎで……なにかあったなコリャ」


 簡単に言ってしまうと、俺の中の野次馬魂が炸裂した。俺は駆けて、カンナギ商会の馬車のあとを追う。追ってしばらくすると、近くの街が見えてきた。街の門番に何かを話している。


「私の娘が盗賊団にさらわれてしもうた! 急いで兵士を派遣してくれ! 頼む、愛娘なんだ!」


 マジ? かわいそう。なんかしてやりたいな。でも俺に出来ることっつったら靴をナメるくらいしかないわ。盗賊団って靴履いてっかな。履いてなさそうだな。なんかみんな水虫のイメージがある。俺は水虫じゃないから靴履いてるよ。


「まぁいいか……」


 会話を盗み聞きして、盗賊団のドンの名前を聞き出した。何となく心当たりがある。俺も前にさらわれたことがあるんだ。無価値だと知ると返品されたんだ。俺は怒ってるんだ。近くに放牧されていた競走馬をパクってその盗賊団──ナラナビ盗賊団のアジトに駆けた。勝つ算段はあるのか? もちろんある。俺は宴に使うかなって思って花火を持っている。自分で調節したかっこいい花火だ。それをバチらせて、混乱した隙にカンナギ商会の愛娘を連れてアジトから脱出!


「待ってなレディ!」

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