第十一話 酒場で解散
「して、その水陸両用移動船はいま何処に?」
「シャルベア王国のダイヨウ造船所に」
「あー。遠い気がする~……」
「馬車で半日よ」
「あの硬い馬車に? なんかイヤすぎ! クッション買いたい」
「あんた金ないでしょ。わがまま言わないの」
連れていくとは言ったけれど。まぁ、こういうのも人生か。んじゃちょっくら「弾き語り」を行おうと思います。知ってた? 俺ギターを「弾く」事ができるんだよね。天才なんじゃねーかなって。独学で4日! 講師もつけずに4日で弾けるようになったんだよ。
「雨と轍と夕闇のお~」
「やめろ」
「え! 愛娘っち、お前、これ嫌いなの!? ダッセ! お前二度と音楽語んなよ。金持ちあるある、知識不足の音楽語り! しね!」
「その曲じゃなくてあんたが嫌なんだよなあ。自分がバカにされた=好きな物をバカにされた、になるヤバいオタクみたいな思考回路してんね。恥とか学校で教えてもらえなかった? 14歳くらいの時にはみんな習うよ。小学生の算数ドリルみてーなスキル持ってる癖にそれ以下ですか?」
「あっ、すまん。『格』の違いエグすぎて高低差でお前の声聞こえなかったわ」
「やっぱ奈落の底だと静寂なんだ」
「経験者かな? 現在進行形そう」
しゃらくさいやり取りを終えてから、この日は解散となった。
宿屋にでも泊まりたかったけれど、愛娘っちに奢ってもうて金があらへん。あいつ俺が未成年だって知ると浴びるように飲みやがった。誰かあいつに強く言ってよ。ガキの金で酒飲むとか恥知らずか? ってさ。俺はやだよ。小さい男だとか思われたら堪ったもんじゃない。俺は海よりも器の大きな男だからね。
「まぁ、野宿でいいか」
この日は、公園のベンチで眠った。
タイムアウトきしょすぎ




