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うーん、ツー君は変態ですねぇ


夕飯を食べ終わって少ししてあたしと琴は女子の寝室に来ていた。 ベッドが6個もあって結構広い部屋でさすがは大吉君ってところかな。 




「男子西野君以外凄い勢いで食べてたね、つかさなんて全然食べてなかったじゃん。 取ったのも西野君にあげちゃうし。 お腹空いてない?」

「あー、あたしは琴から貰ったお菓子食べてたからあまりお腹空いてなかったし」



ツー君が頑張って食べようとしてたの見れたから満足かな。 あたしが作ったと思って張り切っちゃって。 



でも大吉君が予想通りバカみたいに食べるからツー君弾き飛ばされそうになってたし面白かったなぁ。



「それにしてもつかさって本当に西野君と付き合ってないの? なんか凄い優しいよね? 雫はわかるけど」



まぁあたし天使らしいからツー君に付き合ってるの、そういう意味では。 それに友達だし多少はね。



「付き合ってないってば。 でももしツー君と付き合ったらどう?」

「なんか…… 釣り合わない」

「見た目が?」

「うん」



それでもあたしはついこの間までの歩美と元は同じだったんだけどね。 そんな事知ったら琴はガッカリするかな? 



「ふふッ、雫も言ってたようにあたしってそんな大した事ないよ? 頭も悪いし性格も悪いし歩美ほどモテないと思うし」

「そんな事ないってつかさは可愛いし性格も私好きだよ」



んー、なんかツー君と通じるものがある。 もしかしてこの2人意外と気が合ったりして?



「そういえば歩美ちゃんってつかさとそっくりなんでしょ? 見たい見たい!」

「あれ? 見せた事なかったっけ?」

「ないよぉ、後でって言ってずっと見せてくれなかったじゃん」

「あー、はいはい。 えーとねぇ……」



するとドアがガチャッと開いた。 先にお風呂に入っていた麗華と夕飯の片付けの後ツー君の所へ行っていた雫が戻ってきた。



「お風呂ちょー広かったよ! オススメ! お金持ちっていいよねぇ」

「その代わり掃除面倒だったけどね。 ん? 何か見せようとしてた?」

「歩美だよ、あたしにそっくりだから琴が見たいんだって」

「あ、私も見たい!」

「そっくり…… まぁそっくりちゃそっくりだけど」



まぁネタバレしている雫はそんな反応だよねー。



「はい、これ」

「…… つかさじゃん、これが妹ちゃん? 双子ってすげー」

「本当だ。 でも歩美ちゃんの方がつかさより少し髪長いんだね、それにつかさは髪巻いてるし歩美ちゃんには黒子もある」



琴ったら目敏い。 



「まぁ同じように巻いて黒子も化粧で隠せばあたしと区別つきにくくなるよ」

「あはは、私には同じに見える。 琴はつかさをよく見てるねぇ」

「そりゃもう! でもでも歩美ちゃんもつかさみたいで可愛いなぁ。 ほんと双子ってそっくりだね」



歩美とあたしの事で盛り上がった後、お風呂に入りそろそろ寝ようという事になった。 



寝る前に歯磨きをしていると視線を感じてパッと振り向くとツー君があたしを見ていた。 あたしすぐに部屋に行っちゃったから寂しくなっちゃって見に来たのかな? と思ってニコッとツー君に笑い掛けた。 



そして歯を磨き終わって歯ブラシを置いた時あたしは思った。 もしかして…… あたしが行った後にあたしが使った歯ブラシをツー君は狙っているんじゃないかと。 なんてね! だったら面白いなぁと思ってしまうあたしはなんなんだろうか?



と思ってツー君を再び見ると居なくなっていた。 隠れちゃったか、まぁいいやと思って部屋に戻った。



「つかさ! 一緒に寝よう」

「いーよ、ベッドも大きいしちょうどいいね」

「夜中に2人で変な事するなよ? 特に琴」

「しません!」



電気を消して寝ようとしたけど…… 琴があたしを抱きしめてきて寝辛い。 髪もわしゃわしゃされ抱き枕状態。 



「琴、ちょっと離れなよ? 寝れない」

「いーや!」



はぁ…… まぁそんなところも可愛いけど。 



でも急にトイレに行きたくなったので琴に離れてもらってトイレへ行く。 ふと思った事があったので行くついでに男子の寝室をこっそりと見てみる。



寝てる寝てる…… うーんと、ツー君はと………… あれ? 居ない。



まさかね。 と思ってトイレへ向かうと先ほど歯磨きをしていた洗面台に気配が。 そっと覗いて見るとそこにツー君は居た、やっぱりあたしの歯ブラシをジーッと見ていた。



ツー君はあたしの歯ブラシを手に取り更に見る。 そんなツー君をあたしも影からジーッと見つめる。 



そしてついにツー君はあたしの歯ブラシをパクッと口に含み幸せそうな顔をしていた。



「ま、間宮さん…… なんというゾクゾク美」



君の行為がゾクゾク物だよ。 ふふッ、でも思った通り、ツー君はそうでなくちゃ!



「こら!」

「ひいッ!!」



ツー君を脅かしてみるとツー君はあたしの歯ブラシを口からポロッと落としてもう遅いのに隠した。



「何やってるのかな? ツー君」

「こ、これは…… ま、間宮さんともっと一体になろうと…… スピリチュアル的な感覚を研ぎ澄ますためのあれで……」

「あははッ、意味わかんないッ! でもツー君らしい」

「お、怒ってない?」

「あー、うんうん。 もしかしてやるんじゃないかと思ってたから」



ほーんとツー君は期待を裏切らないなぁ。 



落とした歯ブラシを拾ってモジモジしていたツー君を見てそう思っていた時……



「つかさー、まだ戻ってこないの?」

「ん?」



琴が来ちゃった。 しかも琴はあたしの目の前にあたしの歯ブラシを握りしめていたツー君を見た。



「え…… ? え? それつかさの歯ブラシだよね? なんで西野君が?」



あちゃー、やっちゃったよツー君。 てか人の歯ブラシをなんで琴まで知ってるの? 




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