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間宮さんの知り合い?


間宮さんが学校へ来てから数日経った頃だった、学校が終わり3人で出掛けようと倉石が言って街に出かけた時……



「あー、久し振りに来たような気がする!」

「どこ行くの?」

「とりあえずファミレス行かない?」

「サンセーッ!」



ファミレスに向かい歩いていると数人の女子がチラチラとこっちを見ていたと思ったら近付いて来た。



「ん? あの子たち何?」

「…… さあ? いいから行こう? 面倒そうだし」

「あッ! つかさ」



間宮さんが僕と倉石を掴んで強引に引っ張る。 が……



「あのー」



その数人の女の子たちが間宮さんには話し掛けた。



「あんた達いきなり何? 私らに用?」

「あ、すみません! 用というかあの…… 歩美ちゃん…… じゃないですよね? つかささん?」

「…………」



どうしたんだろう? 間宮さんの様子が少し変だ。



「歩美ちゃん? 歩美ちゃんって…… 木ノ下?」

「そうですそうです! 木ノ下歩美は私達と同じ学校なんです! うわぁ、凄いそっくり、それと隣にいるその子ってこの前歩美ちゃんと居た方ですよね?」



んん? そんな事…… あったね。 木ノ下に間宮さんの真似してもらった時だ。 見られてたのか?



「やっぱりそうだ! 歩美ちゃんがいきなり可愛くなったのもビックリだったけどこんなにそっくりだなんて! 歩美ちゃんもこっちの方が絶対いいのにまた冴えない感じに戻っちゃった勿体無いなぁって思ってたんです」

「あんた達どっかで見てたの? つかさとそっくりになった木ノ下さんの事よくわかったわね?」

「あ…… むぐぅッ!」

「あーはいはい! それはそのうちね!」



間宮さんは喋ろうとした女の子の口を塞いで何故か話を遮った。



「あたしらちょっと急ぐからまた後でね、木ノ下さんによろしく! あなた達ともまた遊んであげるよ!」

「え?! あの…………」

「は? つかさ?」



女の子達は間宮さんの言葉に困惑したような顔になったが間宮さんは……




「ちょっとつかさ! ファミレスそっちじゃないよ!? てかいきなり何?」

「いーの! なんか歌いたくなってきた! ほら、西野君も!」

「歌いたいって…… ぼ、僕カラオケ行った事ない」

「だったら初体験だね、雫急げー!」

「もー、なんなのよ?」



僕らを引っ張って行き間宮さんは適当な店を選び中に入った。



「ふぃーッ! 着いた着いた!」

「なんなのよあんたは? てかさっきの子達と知り合い?」

「うん、ちょっとね! あたしこれでもモテるでしょ? それでね」

「嫌味かよ……」

「あはは、違う違う、走ったらお腹空いたなぁ。 ここで食べようか? 歌えて食べれてお得じゃん! 西野君もそう思うよね?」

「僕…… 歌えない」



食べるのはいいけど人前で歌を披露するなんてどんな公開処刑だよ…… でも間宮さんは僕に求めているし。



「嫌なら西野は歌わなくていいよ、私らで勝手に歌っとくからさ、私の美声に惚れちゃったりして!」

「うわぁ……」

「何よつかさ! あんただって今はそうだけど最初は曲の入れ方すらわからなかったくせに」

「え? そうなの?」

「あはは、機械音痴だから」

「それに歌もなんか微妙…… ぷぷッ」

「こらぁーッ! いらん事言うなぁ!」



大丈夫、そんな間宮さんも天使だから。 いや、むしろそれがいい。



倉石は行き慣れてるのか普通に上手かった、間宮さんは…… 倉石の言う通りお世辞にも上手いとは言えなかったけど僕となんだかそんなとこが似ているようでどこか嬉しい。 僕は歌った事ないけど。



「ってなんで私の時よりつかさの方がデレデレしてんのよ!?」

「あれー? やっぱり雫ったら西野君の事好きなの?」

「ぐッ…… つかさめぇ」

「もぉー、恥ずかしいのはわかるけど認めちゃいなよ? 気遣わなくてもいいんだよ」

「は、恥ずかしくなんてないわよ! はいはい、西野の事いいなって思ってますよ! これで満足?」

「わぁ! マイク持って宣言しちゃった! 雫大胆!」



間宮さんの言葉に倉石はもう茹でタコのように顔が真っ赤になってしまった。 間宮さんどんどん煽っていくなぁ。



「こ、このぉ…… 」

「ふふッ、ごめんごめん! あ、料理来たよ! 食べよッ!」



そして間宮さんと倉石は食べた後また歌って終了時間になった、一方僕は2人の歌を聴いているだけだった。 が、まぁ間宮さんの歌が聞けて満足だ、ついでに倉石。



「いやぁー、西野君と来たのは初めてだったねぇ」

「僕は結局歌わなかったけどね」

「まぁ慣れてきたら西野の歌も私らに披露して欲しいなぁ」

「上手かったりして!」

「つかさよりは上手いだろうな」

「ふん! 雫の意地悪! じゃあまたね!」

「うん、また明日」



倉石と別れて僕と間宮さんは一緒に帰ると僕達の他に歩いていた女子高生を見てさっきの間宮さんに寄ってきた子達の事を思い出した。



「間宮さん、さっきの女の子達と遊んだ事あるの?」

「なんでそんなの気になるの?」

「あ、いやだって知り合いなのかなぁと」

「どうでもいいよあんな子達の事なんて。 知り合いでも知り合いじゃなくても西野君に関係あるのかな?」

「え?」



間宮さんは底冷えするような目でこちらを見ていた。 



ど、どうしたの?



「ま、間宮さん?」

「なぁんてね! 嘘嘘! まぁいいじゃん? そのうちね」




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