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僕に告白?


倉石に呼び出され仕方なくコンビニへ向かう僕だが行く前に間宮さんの家に寄ってみた。



入っていけはしないけど外から眺めるだけだ。 まだカーテンは閉められていた、一体何してるんだろう? いや、何もしてるわけないけどさ。



その時後ろから足音が聞こえた。 僕は不審者に間違えられると思い携帯を取り出して何となく立ち止まって操作をしているフリをする。



足音の主が通り過ぎる時ピタッと僕の前で止まった。 



「西野…… 君?」

「ま、間宮さん!?」



間宮さんは驚いているのか目を丸くしてこちらを見ていた。 まぁ僕がこの時間にこんな所に居たら驚くだろうな。



いつもと違って髪を結んでラフな格好…… 新鮮だ!



「何してるの?」

「間宮さんこそ…… 風邪は?」

「え? ああ、大分良くなったから外に出たくなって散歩してたの」

「あの…… カーテン閉めたんだね?」



そう言うと間宮さんは部屋を見て僕に向き直る。



「うんママがね、開けっぱなしにしてないで閉めなさいって言ったから今日は閉めてたんだ」

「なんだ、そういう事なんだ。 明日から学校来れるの?」

「うーん、病み上がりだから今週いっぱいは休むかな」



ガーン…… でも無理してまた振り返したら困るので仕方ないか。



「西野君はどうしてここに?」

「ああ、えっと…… コンビニ行くついでに間宮さん大丈夫かな?って思ってつい来ちゃって」

「あはッ、そっかぁ。 ありがとね! んー、西野君の顔見たら元気になった」

「え? そ、そう!?」

「うん! 久しぶりだし」



間宮さんは両手を上げてグッとガッツポーズをする。 なんて可愛いんだ……



「ごめんね?」

「え?」

「なんか心配させちゃってるみたいで。 テストのせいかなぁ? 雫のスパルタのせいだったりして! なぁんてね!」

「あ、そうだった」

「ん? じゃあもう行きなよ西野君、明日も学校でしょ?」

「うん……」



僕は間宮さんにそう言われたのでコンビニへ向かう事にした。 途中振り返ると間宮さんは家の前で僕を見ていた、そして手を振っていた。



いやー、間宮さんに会えるなんて予想外だった。 倉石の呼び出しがなかったらこんな事になってなかったのでそこだけ感謝だ。 疑問も解けたし!





◇◇◇







「ほーんと…… 油断大敵」








◇◇◇






コンビニへ着くと倉石は店の外で待っていた。 制服のまま? 



「あ、来たわね。 結構待ってたわよ」

「で? 何か用?」

「特にないんだけどね」



え!? 何もないの? こいつ何もないのに僕を呼び出してそしてこのまま帰れって!? 



「ははッ、噓だよ。 ただこうやって気軽に呼べて会ったりするのも友達だからじゃん?」

「そうなの?」



わざわざ友達講座で僕を呼び出したのかよ? 



「てか帰ってないの?」

「西野が私を置いてくからじゃん。 一緒に行こうとしたのに置いてかれて放心状態だったんだけど?」

「え? 学校から?」

「そうよ。 女の子残してさっさと帰るなんてなってないわよ」



待てとも何も言われなかったけど? まぁこいつのお陰で間宮さんにも会えたんだし特に用がなくても大目に見るけど。



「ねぇ、散歩しよ?」

「散歩?」

「ちょっとだから」



倉石とコンビニを後にして夜道を歩く。 なんか昼間と態度違うし本当よくわかんないなぁ。



「西野って私よりチビだよね。 身長何センチ?」

「今更? 160だけど悪い?」

「ううん、私は171センチ。 それに西野はヒョロいしネチネチしてるし」

「用もないのに呼び出してディスるって何? てか倉石って女子の方ではデカい方だろ?」

「あー、ごめん。 自分に問い掛けてただけ。 てかデカいは余計、モデル体系って言いなさいよせめて」

「そっちこそ僕のネガティブな部分は本人の前で口に出す事じゃないよね?」

「あはは、そうだね。 だからごめんって。 私の好みのタイプと本当正反対でさ、つい言っちゃった」



正反対だからなんなんだよ? 



「倉石の好みはDQNな見た目でガラ悪くてその上頭も悪そうで、でも実はそうでもない面倒臭い事この上ないのがタイプなんだろ?」

「よーく観察してるじゃない? なんか言い方がムカつくけど」

「そりゃそれで嫌な目にもあったし」

「まぁそうだったんだけどさ、私もよくわかんなくなってさ。 私の悩み聞いてくれる?」



なんで倉石の悩みを聞くんだよ…… でも所謂ウィンウィンな関係で行こうぜという事か?



「悩みって?」

「ふぅーッ、あー、なんか緊張する。 やっぱこれは気の迷いじゃないね。 うん……」

「恥ずかしい系? 掲示板かなんかで呟いた方がいいんじゃない?」

「西野じゃなきゃ意味ないの」



そう言うと倉石は立ち止まって僕の胸の辺りの服を掴んだ。



「?」

「私、私ね…… 西野の事好きみたい。 ううん、好き」

「え…………?」





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