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間宮さんは天使だよね?


不安な気持ちで学校へ向かう、どうしてこうなった…… 僕は間宮さんの事が好きなだけなのに。



確かに度を越していた所もあったような気がするけど好きな人の事を見ていたいのは普通な事だろ? 



間宮さん…… 僕の事一体どんな風に思っているんだろう? 僕を空気扱いしたり僕をいじめていた連中と同じように僕の事思ってるのかな?



あの優しい間宮さんが? 僕の事を気持ち悪がっている連中とは違って普通に僕に話し掛けてくれた間宮さんが? 



仮に僕が悪かったとしよう、でも天使のように優しい間宮さんがそんな事で僕を見放すか? いや、僕の間宮さんはそんな人じゃない!




この後に及んでも僕は希望的観測に縋って自分自身を慰めていた。 



学校へ着くと間宮さんはいつもの友達と話していた。 そこで僕に気付くと……



「おはよ西野君」

「お…… おは…… よう」

「キモッ!」

「ちょっとぉ、初っ端からそれはないじゃない」

「だってぇ〜」



間宮さんの友達が僕に軽蔑の視線と言葉を放つと間宮さんはフォローしてくれた。 挨拶もしてくれた、これは間宮さんの中で僕は許されたのか?



やっぱり間宮さんは僕の思った通りの人だ! そこら辺の蛮族どもとは違う。



あれ? でもだったら話ってなんだろう? ………… まさか見せかけだけで許してないとか? 



いやいや、マイナス方向に考えるな。 



そして時間は過ぎていき放課後になった。 教室の中…… 間宮さんの姿はない。 授業が終わった時メールで待っててと言われていた。 本当だったら今間宮さんが何をしているか尾行したい所だけどバレているならそんな事したらどうなるかわからないし間宮さんも警戒はしてるかもしれない。



だけどいつも尾行していたから間宮さんを見ていないと不安だ、僕は校庭に間宮さんが居るのでは? と外を眺めていると……



「にーしーの君ッ!」

「ッ!?」



振り向くと間宮さんが居た。 間宮さんは笑顔から一瞬で表情が真剣になる。



「西野君、あたしが話したい事って西野君なら大体想像ついてるよね?」

「…………」

「はぁ。 まぁいいや、じゃあ聞くけどなんであたしの事覗いてたの? もうかなり前から覗いてた?」

「う…… ん」

「そう。 大森先輩と公園に居た時の物音も西野君なんだよね? 後ろ姿だけだったからあの時は確信持てなかったけどこの前一緒に帰った時西野君があたしの前から逃げた時わかっちゃったよ。 でもね、その前から覗かれてる事はなんとなくわかってたよ? 確信持つまで西野君とは繋がんなかったけど」

「そ、それはッ!」

「あー、いいよ。 わかっててカーテン閉めなかったから。 望遠鏡か何か使ってるのかな? お休みの日の昼間、たまにレンズを反射してるような光見えたからもしかしてと思ってさ、そのまま開けてたんだ。 でもまぁ、ある意味ドキドキしたけどね、ふふッ。 そっかぁ、西野君がねぇ」



な、なんだこの間宮さんは!? 天使というか小悪魔みたいな笑みで僕の反応を覗いてくる。



「でさ、なんでそんな事したのかな?」

「…………」

「だんまり? えー、あたし西野君と少し仲良くなれたと思ったのに覗かれてるし他人と偽られてメールされたしで結構裏切られてるのにそれすら答えてくれないわけ? んん?」

「だ、だって…… 間宮さんは………… 僕の天使でぼ、僕、僕に優しくて」

「天使? あたしが? 西野君の?」



キョトンとした顔で僕を見つめる間宮さんの顔が数秒して赤くなったと思った途端……



「ぷッ!! アハハハハッ! て、天使って、やだぁ西野ったら! アハハハハハッ、はぁ〜、笑わせないでよ」



僕の中の間宮さんがガラガラと音を立てて崩れていく気がした。 



ぼ、僕の素直な気持ちを聞いてお腹を抱えて笑うなんて…… 間宮さんは僕の天使だと思ったのに。



「ふぅ〜、ごめんごめん。 馬鹿みたいに笑っちゃって。 だってあたしが天使とかってさ、西野君ってやっぱり面白いね」



間宮さんは僕の方にポンと手を置いてそう言った。



「…………」

「ありゃ? 怒っちゃった? ごめんってば。 ていうよりなんであたしが謝ってるんだろう? 普通逆だよね」

「…… ま、間宮さん」

「ん?」

「こ、この事は……」

「ああ、うん、そうだね」

「え?」

「だってあたしは西野君にとって天使なんでしょ? ふぷッ、やっぱまだ笑える、ごめん」



間宮さんはオホンと咳払いをして呼吸を整えた。



「なんかどうでもよくなってきたけれど一方的にあたしのプライバシーを侵害されてたのはちょっと許せないなぁ」

「おーい! つかさーッ!」



間宮さんが何か言おうとしたら間宮さんの友達が教室に入ってきて僕達を見る。



「え? なんでそんな奴と2人きりで教室に?」

「んー? 教室に寄ったら西野君が居ただけだよ。 だから少しお話ししてただけ。 ね? 西野君」



僕は黙ってコクリと頷き間宮さんの話に合わせた。



「あ、あっそう。 それより探したんだから! ほら、どっかに食べに行くんでしょ?」

「あ、そうだったね。 じゃあ西野君バイバイ、またね!」



僕にウインクをして間宮さんは教室から出て行った。 これは一体どういう事なんだろう? 僕の行為をわかった上で僕を許してくれた? あ、でも許せないなぁという所で間宮さんの友達が来ちゃったから有耶無耶になってしまった。



天使…… 間宮さんは僕の天使だよね?




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