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今思ったけど俺ここの部員じゃねぇ。まぁいっか。

今回は短めです。

俺は考える。

ここは『人生楽しんだもん勝ち部』の部室。

俺の目の前には横たわり、血の水溜まりに横たわる雪子さんがいる。


俺のさっきまで赤い液体のついたハサミを持っていた手で肩を揺すりながら「私じゃない」と必死に訴えてくる陰谷かげたにさん。


ハサミは床に転がっている。


おいおい俺にどうしろっていうんだよ!神よ!


「わ、わかった!とりあえず、綾瀬さん達に・・・・雪子さんも綾瀬か。んん!とりあえずこ、古町さん達を呼ぼ」


ガチャっと部室の扉が開く。


入ってきたのは、ナイスタイミング綾瀬さん達だ。


だけど今日は雪子さんが部活に参加する日、どうしてとも思うが今はそんな事どうでもいい。


「綾瀬さん!!」


「な!なによ!ビックリするじゃない、私はただ姉さんに電話繋がらないから直接言いに、きただ・・・・け、よ・・・・」


自分の姉が倒れているのを見て綾瀬さんは石化したかのように動かなくなった。

そんな綾瀬さんを初めて見たが、この場合は仕方がない。


長く感じた時間、実際は数秒だろうが綾瀬さんが石化から解かれ、倒れた雪子さんへと歩み寄る。

一歩一歩とゆっくりとした足どりで歩く綾瀬さんに、何か言うべきかと口を開くが、何を行ったらいいのか分からず口を閉じてしまった。

綾瀬さんが雪子横へと立ち、しゃがむ。


「これは?」


顔をこちらに向けずに訪ねてくる綾瀬さん。

横顔しか見えないが眉間にシワがよっているのが分かる。


俺は陰谷さんに視線を向け、その意味が分かった陰谷さん。


「え、えっと確か私がここに一番最初に来てお昼の余ったオムライス食べてたの、その何分かたったあと雪子さんがきたの。。で、私はオムライス、雪子さんが焼きプリンを食べながら話してたら雪子さんが、冗談で『夏目君に彼女ができたよ』って言ってきたの、それでカッとなってそれで・・・・それで」


顔が暗くなる陰谷さん。

えっ?さっき私じゃないって、言ってたじゃん。

言ってたじゃんか!ね!?


陰谷さんは勢いよく顔を上げて言う。


「オムライスかけるために持ってきたケチャップにハサミを刺しちゃったの!!」


「なんでだよっ!!」


そこは雪子さんをってとこでしょ!もちろん陰谷さんを犯人にしたい訳じゃないよ?

でもケチャップって、ケチャップは無いだろ。


「そうでしょうね」


綾瀬さんは気づいていたらしい。


「それで、流石に悪かったと思ってくれたのか雪子さんが嘘だって私を落ち着かせるために側まで来てくれたんだけど、いきなり雪子苦しみだして、そしたらこうなってそしてすぐに鈴峰君がきたの。」


「苦しみだしたって雪子さん何かの病気だったの?それなら早く救急車呼ばなきゃいけないじゃん!?」


「ぎゃーぎゃーうるさいわね!いいっていってるの!陰谷さん宮舞先生と、牧島君を呼んできて多分今二人とも職員室にいるから」


「わ、わかった」


陰谷さんが走って部室を出ていく。


「どうして、どうして呼ばないんだよ」


「呼んだじゃない」


「違うよ!そうじゃなくって、って綾瀬さんなんでそんなに冷静なんだよっ!」


「ね」


その一言が部室でこだまする。


「世界にはね貴方が知らないがたくさ~んあるの」


意味がわからない。いや、わからないのが当たり前なのだ。

どこから世界がでてきたの?


「そんなこと知ってるよ」


「それでね、貴方がこの現場を見てしまった以上口をふさがなきゃね」


「は?」


背筋に一筋の汗が流れる。


「ひっ!」


綾瀬さんの目から恐ろしいなにかを感じ、恐怖に情けない声を出しながらもフラフラ走りながら扉の前までいく。

早く逃げなくては!!────。


ガチャっと開く。


「おいおい、そんなに急がなくてもいいだろ、なぁ鈴峰くん」


「なぁはー、一足遅かったな~、なははははっ!!」


部室前には既に到着していた。宮舞先生と、牧島さん。


「さぁ、行きましょ」


肩に腕を回す綾瀬さん。


「ど、どこにでしょう、か」


脂汗がはんぱない俺。


「んふっ、さぁ何処でしょう」


「いやだあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」


「え?何これ?」


1人陰谷さんが首をかかげる。

楽しんで頂けたでしょうか?

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