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熊本・大分(九州中部)地震 記録簿  作者: あまやま 想
2020(令和2)年4月14日(火) 非常事態宣言の中での異常事態
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2020(令和2)年4月14日(火) 非常事態宣言の中での異常事態

こんな未来を誰が想像しただろうか…。

4年前の21時26分、熊本の地は突然激しく揺れた。

それから2日後の1時25分に本震発生。


地震は全ての建物を粉々に破壊した。

しかし、人との繋がりや助け合いの精神は本当に素晴らしかった。

熊本以外は全て通常通りの生活をしているから、世界中から支援の手が差し伸べられた。

人との繋がりがこんなに素晴らしく、頼もしいのであると誰もが思った。


あれから4年…。

復興は大きく進み、壊れた建物はほぼ元通りとなった。

しかし、コロナ禍により、人と人の繋がりはことごとく絶たれた。

感染拡大防止のためとは言え、人々の交流を断たなければならない。


同じ災害と言え、地震と感染症では対処方法があまりにも違いすぎる。

どちらも身近で起きて欲しくないが、両方を経験した身としては

地震の方がまだ人と人の繋がりを信じられる分だけ良いように思われる。


慰霊祭では感染拡大防止のため、参加者を当初の一割に絞っている。

さらに参加者の椅子も2m感覚で開けて座っている。

もちろん、マスク着用は必須である。

本当はもっとたくさんの人々が参加したかっただろうに…。


熊本県知事である蒲島知事が式辞を読み上げる。

また遺族代表からも追悼の言葉が読み上げられた。

式自体はコロナ対策により、最小限の内容で式典を終える。

もちろん、一般献花も中止だ。


地震は建物などのライフラインをことごとく壊していくが、人の絆までは奪わなかった。

しかし、コロナは我々が人間らしく暮らしていくのに必要な物を目に見えない形で奪う。


1日も早く、ワクチンや治療薬が開発されるように願うのみ。

今は世界中がコロナの影響で元気がない。

本当にこのタイミングでの大地震が起きても、お互いを助け合うことができない。

人の絆を奪うこの新型コロナウイルスは地震以上にタチが悪い。いや、悪すぎるだろう…。

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