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熊本・大分(九州中部)地震 記録簿  作者: あまやま 想
1月22日(日) 車中泊について考える
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1月22日(日) その2

 阪神大震災は1月、東日本大震災は3月である。どちらも避難の際には寒さ対策が大変だっただろう。

熊本地震は4月であり、寒さ対策がさほど必要なかった。


 前震と本震で避難施設が使えなくなった際も車中泊や野宿で何とかしのげた。あれが厳寒期であれば、そう言う訳にもいかない。


 ふと、本震の後に雨が降り、野宿できなくなった人々が避難可能な公共施設へ殺到した事を思い出した。4月16日の夜、前震で食料や毛布は既に残り少なくなっていた。さらに本震でライフラインが壊滅…支援物資の供給もない状況だ。


 寒さがなくても、あの時は極めて深刻な困難の中になった。あれに寒さが加わっていたら…想像もしたくない。しかし、地震は時期を選んでくれないし、過去に厳寒期の震災が起きている以上、震災時の寒さ対策も考えないといけないだろう。


 逆に夏の暑さ対策も同様である。熊本地震では避難生活の長期化によって、梅雨の大雨対策や暑さ対策が求められた。震災で痛んだ家屋が大雨で漏水したり、避難施設での熱中症が発生したりした。


 朝、目が覚めると、きれいな朝焼けが一面の銀世界でまばゆいばかりに輝いていた。厳しい寒さと雪のおかけで空気は一層澄んでいる。


 無事に朝を迎えられて、ただ安堵する。思えば、震災直後の朝もこんな感じだったな…。ただ、目の前の困難を必死になって乗り越え、明日は今日よりも良くなるだろうと信じて過ごしていた。たくさんの人々に助けられ、共に助け合いながら過ごした日々。


 そんな事を考えながら、開店したばかりガソリンスタンドで給油し、チェーンを購入。山の上価格の14000円であったが、これで命を買うと思えば安い。ついでにチェーンの巻き方も教わり、ようやく道の駅を後にした。

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