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熊本・大分(九州中部)地震 記録簿  作者: あまやま 想
10月22日(土) 鳥取県中部地震
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10月22日(土)

 10月21日(金)の14時7分に鳥取県中部地震が発生した。この地震は最大震度6弱で鳥取県倉吉市などを中心に負傷者30名などの被害をもたらした。不幸中の幸いなのは死者が一人も出ていない事である。


 それにしてもこんなに地震は頻発するものなのか? 熊本地震から半年が経ち、熊本もようやく収まって来たと思っていた矢先の出来事である。何ともやりきれない。

 

 また、熊本地震や今回の鳥取県中部地震は南海トラフ巨大地震の前兆ではないか…とも言われている。科学的な根拠はないようだが、1596年の慶長伊予地震、1605年の慶長地震、1621年に熊本・大分で大きな地震、1633年に相模・駿河・伊豆地震の類似性が指摘されており、予断を許さない状況だろう。


 この日、私の元に嬉しい知らせが届く。震災の影響で内定取り消しとなった転職予定の会社から

「来年1月もしくは4月から採用したいが今でも来る気はあるか?」

と連絡がきたのだ。私は二つ返事で受け入れる。


 何でも震災の影響で福岡にて扱う物流量が増えているため、その管理者を募集する事になったとの事。もともと震災がなくても、福岡市は九州の中心都市と栄えている。さらに、震災後は熊本でできなくなった物流拠点や震災による失業者の受け皿と福岡市はなっている。


 震災の影響で住宅や仕事を失った人は既に福岡市や大阪・東京などに新たな職と住まいを求めて移住をし続けていた。


 このまま、熊本に残っていても新たな職や住まいが見つかりそうになければ、思い切って新天地で新生活を始める決断をするのもやむをえない。また、そのような状況でも熊本に残るために職探しや不動産巡りをする人もたくさんいる。これも一つの選択である。


 どちらが正しいとか間違っているとかではない。震災後の生活をどのようにするかの決断をするのは当事者にしかできないのだ。必死になって出した答えを正解にするために熊本に残る者も新天地へ向かった者も選んだ以上、新しいステージで戦い続けるしかない。


 また、震災後も引き続き職や住居を変わる事無く、続けていける人達も戦っているのだ。家や職が変わらなかったからと言って、震災で何の被害も受けてない訳ではない。


 被災地ではそのような事をわざわざ説明しなくても理解し合えるが、一歩外にでれば、震災の当事者ではないのだから、この思いをなかなか分かってもらえない…。それがかえってつらいのである。

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