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熊本・大分(九州中部)地震 記録簿  作者: あまやま 想
8月31日(水) 一瞬であの日の恐怖が蘇る
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8月31日(水)

 19時46分、久々に最大震度5弱の大きな余震があった。4月14日の前震と16日の本震から4ヶ月が経ち、余震もすっかり落ち着いた。


 もう、地震は過去のものと思っていたのに…。強い揺れはあの日の恐怖を蘇らせるには十分だった。


 震度5弱以上の強い揺れは6月12日(日)22時8分に起きた以来なので、実に2ヶ月半ぶりである。強い余震は前回で最後と思っていたが、そのような淡い期待はものの見事に裏切られた。


 今回こそ最後にして欲しいと願うが、相手が自然なだけに先の事は全く読めない。


 この余震による店舗の閉鎖やライフラインの停止などはなかったが、現在至る所で進められている建物の震災復旧工事や新築工事は安全のためにしばらく停止となるかもしれない。ようやく進み出した復旧工事が足止めさせられるのはよくない。


 また、近所の幼い子はようやく収まった夜泣きがまた再開した。震災の恐怖で一時期は毎晩泣いていたほどだ。それが収まったのは7月に入ってからである。これでしばらくは夜泣きが続くだろう。


 学校現場で働く友人の話では震災の影響で、例年よりも一週間も早い8月25日(木)から2学期が始まったそうだ。それでどうにか授業時間をうまいことやりくりして例年通りの授業進度に追いついたらしい。


 どうやら、学習発表会や遠足を中止して、授業時間確保を優先しているようだ。現場の努力には脱帽させられる。


 また、震災によって不安や恐怖が収まらない、怖くて一人でいられないなどの症状がある児童・生徒へのカウンセリングが必要との事。


 心理カウンセラーの数が足りないため、大学で心理学を専攻した教員が空き時間にカウンセリングに当たっているケースもあるとか変な噂が飛び交うほどだ。友人はそれをはっきり否定していた。そんな事をしなくても、他県からの応援で心理カウンセラーは足りている。


 しかし、この日の強い余震のせいで他県からの応援があっても、心理カウンセラーが不足する事態が現実になるかもしれない。


 また、大人であってもこの日の強い余震でフラッシュバックが起きる可能性もある。精神科や心療内科は連日の大盛況だ。一体、いつになればこの震災は落ち着くのだろうか…。

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