7月16日(土) その2
鉄道も同じで7月9日から豊肥本線の豊後荻駅(大分県竹田市)と阿蘇駅(熊本県阿蘇市)の間の25.3kmの運転が再開される事になった。
一方で肥後大津駅(熊本県菊池郡大津町)と阿蘇駅の間の27.3kmの阿蘇地方西部区間については復旧の目処が立たずに未だに代替バスでの輸送となる。
そして、阿蘇駅と宮地駅(熊本県阿蘇市)の間は本数を減らしての列車運行になるため、この区間についても代替バスの対象区間である。
バスの運行本数は宮地駅から肥後大津駅にて列車乗り換えの熊本方面行きが平日10本、土曜4本である。逆方向の肥後大津駅から宮地駅にて列車乗り換えの大分方面行きが平日7本、土曜3本である。
両方向ともに日祝日の代替バスは運休であり、部活動や補習などの参加の際は保護者の輸送か、参加を諦めるかの選択を迫られてしまう。
南阿蘇鉄道は16日現在、震災後は全線運休の状態が依然続いている。七月下旬までに高森駅(熊本県阿蘇郡高森町)と中松駅(熊本県阿蘇郡南阿蘇村)の間の7.1kmで運転を再開する予定である。
しかし、立野駅(熊本県阿蘇郡南阿蘇村)と中松駅の間の10.1kmは震災の被害が著しく復旧の目処が立たない。こちらについても阿蘇地方西部の被害が特にひどい。
これは道路についても同じで、国道57号線と国道325号線をつなぐ阿蘇大橋が4月16日の本震で崩落して以来、阿蘇と南阿蘇の往来ができない状態が続いていた。
現在のところ、こちらについては熊本県道299号線を迂回することで阿蘇と南阿蘇の往来が可能となっているが依然不便な状態が続く。また、熊本地方と阿蘇地方を結ぶ熊本県道28号線の俵山バイパスをつなぐ橋は崩落し、路面にもヒビが激しく入り、こちらも未だに復旧の目処が立たない。
国道57号線もまだ通行できない所があり、ミルクロード(熊本県道339号線)などへの迂回が必要である。他にもいくつかの道路を組み合わせての迂回路もあるらしいが、地元民でも分かりにくい。県外の人々はネットなどでしっかり情報を集めてからの移動が安全である。
このように時間が経つにつれて、被害の度合いによる復旧状況の差がはっきりしてきている。被害が軽ければ、当然復旧にかかる時間も短くて済む。
しかし、被害が著しいからと言って、何でも後回しにできるはずもない。場合によっては復旧が急がれるものもたくさんある。それなのに、あまりにも被害が大き過ぎて、どうすることもできないのが歯がゆい…。




