7月16日(土) その1
4月14日(木)の前震、16日(土)の本震から3ヶ月を迎えた。偶然にも4月と7月は曜日が一緒であることにびっくりした。もともと4月と7月は毎年、日と曜日は一致する様になっているとの事。
それは4月と6月が小の月で曜日が2日ずれ、5月が大の月で曜日が3日ずれるため、それぞれ合わせるとちょうど7日ずれる事になる。それにより、4月と7月は必ず曜日が一致することになる。知らないと奇妙な一致と思うが、知っていればなんて事はない。
ただ、日頃カレンダーを漫然と見ていると、こんな当たり前の事にも気付かない。何でも、もっと目を凝らして物事を見ないと、簡単に見落としてしまうようだ。やはり、何事も興味や関心をもたないとアンテナの感度は悪くなる一方である。
震災直後は気になる事がたくさん増えたが、時が経つにつれて元のように事なかれ主義に傾く自分に愕然とさせられる。屋根や屋上の修理も進んできたのか、ブルーシートをかけている家も一時期に比べるとかなり減ってきた。
一方で、もう住む事を諦めた家は震災直後から時間が止まっているかのようにあの日の被害をそのまま留めている。それをあざ笑うかのように狭い庭一面に雑草が生い茂っていた。その勢いは庭に収まる事無く、外の壁までつる植物が伝っているほど…。
はたして、この家の主はここへ戻ってこられるのだろうか? そんな事、外野が心配してもどうにもならないが、このままでは蚊などが大量発生するだろうし、防犯上の問題もある。至る所に点在する震災後の主のいない家…。避難生活が長引けば長引くほど、この問題は顕在化するだろう。
もう、震災から三ヶ月過ぎた事だし、もう記録簿に書く事もないだろうと思っていたが、探してみるとまだまだたくさん書く事がありそうだ。
東バイバス沿いにある崩落の危険のあるビルもようやく解体のめどがたったのか、深夜に南に向かう道路を封鎖して、一気に解体工事をしているようである。解体工事が無事に終われば、車線規制も解除されるだろう。熊本インターも復旧したようだ。
また、七月に入ってから、建物の補強を終えてから店舗再開をする店が相次いだ。一方で解体を余儀なくされた店舗の取り壊しも相次いだ。土台がやられたら、壊すより他方法がないから仕方ないが、なんともやるせない気持ちになる。七月は残された建築物と、解体を余儀なくされた建築物の選別が一気に進んだような気がするのは気のせいだろうか…。




