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熊本・大分(九州中部)地震 記録簿  作者: あまやま 想
6月18日(土) 復旧や復興の定義とは?(2)
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6月18日(土) その2

 知人にも結婚を予定していながら、無期限の結婚延期に追い込まれた人がいる。なんでも双方の実家が半壊した上、双方が震災で仕事がかなり忙しくなったため、それどころでないとの事。


 それこそ、一時期は二人の仲まで壊れそうになるほどで彼は相当苦しそうだった。聞いている私も何ともやりきれない思いで一杯だった。震災はありとあらゆる形ある物を壊すに飽き足らずに、人の心や人々とのつながりなどまで壊すのか…と思わず地面をにらむ。


 ところが、最近ようやく震災の仕事が落ち着いたようで、彼からまた一からやり直す事になったと連絡があった。久々に明るい彼の声を聞いて、私もホッとした。


 やはり、震災はモノを壊す事ができても、人の心や人々のつながりまでは壊せないと再確認させられた。


 あまりにもたくさんの形ある物が壊されてしまったので、一時的に人の心まで乱されてしまったのかもしれない。だが、時が経ち、少しずつ落ち着きを取り戻してくれば、全てを取り戻すことができる。


 人の心や人々のつながりは震災ぐらいでは壊されるほどヤワな物ではない。今さらかもしれないが、そのことに気付けた。震災は憎いが、自然が相手だからいつまでも憎んでも仕方ない。自然に学び、それをこれからに生かして行く事が大切なのか知れない。


 知人のおかげで、柄にもなく哲学的な事に思い巡らす事ができた。やはり、我々は人々のつながりの中で生かされている。そんな事を考えながら、取り留めの無い気持ちを文章にできる幸せ…。

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