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熊本・大分(九州中部)地震 記録簿  作者: あまやま 想
5月31日(土) 復旧や復興の定義とは?
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5月31日(土)

 今日で5月も終わる。4月14日21時26分から、これまでの世界とは全く違う世界で生きているような気がする。それこそ、避難生活も体験したし、炊き出しで命をつなぐ日々も体験した。


 蛇口をひねっても水が出ないし、インフラが全て壊れたから、店舗も全て開かない。そのような異常事態も少しずつ改善されて、GW以降は少しずつ店舗も再開するようになってきた。


 コンビニ至ってはほぼ全て24時間営業に戻っている。一番早く復旧したのはコンビニだと思う。ちなみに、他の業界の24時間営業はまだ完全に再開には至っていない。昼間は開いているが、夜はまだ閉まっていた。


 しかし、6月からは近所の24時間スーパーも24時間営業を再開すると張り紙があった。仕事で遅くなる事が多いので、これは有り難い事である。


 それにしても、何をもって復旧や復興したと言えばいいのだろうか?

 水道やガスが再び使えるようになった日から?

 それとも店舗が震災前と同じ営業時間帯で営業できるようになった日から?

 全ての屋根の修理が完了し、屋根の上のブルーシートが消えた日から?

 壊れた家の再建ができて、再び元の場所で生活できた日から?


 今回の震災では人によって受けた被害が全く異なるから、人によって復旧の定義も当然異なるだろう。


 県外向けのニュースであれば、一番被害が重い所の復旧に合わせて考えるのが分かりやすいから、どうしても益城町や南阿蘇村などの一番被害が大きい所の復旧が基準になるだろう。


 実際の所、家を失った方々の家の再建はおろか、仮設住宅すらできていないから、まだ避難所生活を強いられている。仮設住宅は最速でも6月にならないと入れないそうだ。


 それにしても、復旧や復興ってなんだろうか? これまで他の地域の災害ニュースでそれとなく復興や復旧のニュースを見ていたが、実際に当事者になってみると、復興や復旧は一筋縄にはいかない。


 多かれ少なかれ地震に有った事は同じなのに…。震源や活断層などに近いかどうか、地盤がしっかりしているかどうかなどで、その後がこれほどにも変わってしまうなんて…。


 実際に被災者になってみない事も分からない事がこんなに多いとは…。改めて、今回の震災の爪痕の深さにただ驚かされるばかりである。

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