表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
熊本・大分(九州中部)地震 記録簿  作者: あまやま 想
4月24日(日) 大地震で狂った人生
27/70

4月24日(日) その1

 2度の地震は曜日感覚も奪った。震災後は平日も土日も関係なく、ひたすら震災の後片付けに追われているような気がする。


 片付けても…片付けても、余震が続くから、また大きな地震によってぐちゃぐちゃに散らかされるのでは…。そんな恐怖と不安と戦いながら…。


 職場の片付けは2日目を迎えた。いつもなら休みになるが、これまで臨時休業をしており、1日も早い営業再開を目指して土日返上で片付けをしていた。


 この日は共用スペースの掃除をすることになっている。朝からそれぞれのグループ事に別れて、片付けを進める事になった。


 ところが昼過ぎに掃除よりも大切な事があると、人事部長から直々に呼び出しを受けた。心当たりはある。4月13日(水)に直属の上司に退職願を出していた。


 もうこれ以上、この仕事をやっていても希望も見えないし、既に体も心も病んでしまい、これ以上仕事を続けられるとは思えなかったからだ。


 たった一度の人生である。生きていくためと割り切って、自分を殺して仕事を続けていくにはまだ若過ぎたのだろう。そう思い至ったからこそ退職願を提出した。


 ところがその翌日の14日(木)に最初の地震が起きて、さらに16日(土)

に二度目の地震が起きる。つくづく、自分の悪運の強さを恨んだ。


 最初に辞めようとした際には、九州地方に百年に一度の大寒波が襲い、仕事が忙しくなった。それで退職願を出すタイミングを完全に逃す。


 そして、ようやく自分の仕事を終えて、他の人々に引き継げる状態になったので退職願を提出したら、まさかの大地震である。よりによって、今年でなくてもいいだろうよ…。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ