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熊本・大分(九州中部)地震 記録簿  作者: あまやま 想
4月18日(月) 大分を忘れないで!
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4月18日(月) その2

 そんな事を考えながら、開いているコンビニを探す。すると、偶然にも家の近くのコンビニが開いていた。


 ただし、「お一人様、弁当1個、おにぎり3個、パン2個、ペットボトル2本まで」である。しかも、すでにパンは品切れであった。弁当も残り3個ぐらいしか無かった。


 人はひっきりなしに来ていたので、迷う事無く目の前の弁当1個とおにぎり3個を手に取り、レジに並ぶ。レジも長蛇の列だ。


 そして、「売り切れになり次第、本日は閉店致します」との張り紙が自動ドアの内側に貼ってあるではないか…。


 コンビニでさえ、この有様である。いや、ここのコンビニはまだ頑張っている方かもしれない。


 中には建物自体をやられているのか、臨時休業の張り紙が貼ってある状態のコンビニもまだ多い。


 どうにかして、ドラックで品物を運び入れて、少しでも品物が入れば、品物がある時間は店を開けようとするコンビニの姿勢には頭が下がる思いだ。


 後でネットにて、東日本大震災からコンビニ業界が震災時の納品方法などを研究した成果が、今回の地震で生かされていると知った。脱帽ものである。


 そんなコンビニ業界の苦労とか工夫など、弁当をおいしそうに頬張る母が知る由もない。弁当が手に入ったから食べる。ただ、それだけである。


 このような状況なので、親戚のつてを頼って他県へ避難してはどうかと思わず提案したが、母は病院や薬のことがあるからそう言う訳にもいかないと言うのみであった。


 それなら、のんきに食べ物がどうこう言うのは止めて欲しいものである。断水中でご飯も作れないので、避難所からの支援物資でのり口をしのいでいる身としては、肉親だとしてもやりきれないものがあった。


 夕方家に帰ると、家の至る所にヒビが入っているのに気付く。16日未明は父の家で寝たし、16日の夜は車中泊だった。


 そして、17日の夜はなるようになれ!…とあろう事にもロフトの上で寝ていた。そのロフトの上に大きなヒビが入っていた…。ゾッとした。


 もし、次に大きな地震が来て、ロフトが崩れたらと思うと、もうロフトでは眠れない…。そこで慌てて寝具一式をロフトから下ろし、床の上で寝る事にした。


 管理会社にも電話するもこのような電話が殺到しているのかつながらない。仕方なく、ヒビが入っている所の写真をメールにて送っておいたが、届いているのかどうか全く分からなかった…。

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