4月18日(月) その1
この日は朝から会社の片付けをする事になった。しかし、まだ余震がいつ来るか分からないため、昼までに更なる大きな余震で被害が大きくならないように高い所にある物を下ろしたり、アルミ棚を倒したり…程度の事しかできなかった。
そんな訳で昼過ぎに職場を離れて、家に戻る事した。戻る途中、雲行きがとても怪しくなってきている。
土曜日に雨が降ったばかりなのに、また雨が降りそうである。結局、青天は日曜の一日しか持たなかった…。
帰る途中、幹線道路は大きく陥没していて、所々で徐行運転を強いられる。いつもならまず渋滞しない時間に大渋滞である。
これはらちがあかないと思い、いつもと違う道へ迂回してみたが、そちらも大渋滞であった。
何しろ、震災の影響で通れる道も限られているし、高速も植木から八代まで使えない状況である。それに支援物資の車やら物資調達の車やらでとんでもない事になっている。
家に帰り着くと、母から「お金は出すから、弁当を買ってきて欲しい」と連絡が来た。何をのんきな事を言っているんだ…と思ったが、こんな時だからこそ、食事ぐらいしか楽しみがないのも事実である。
テレビは競うように益城町・西原村・南阿蘇村などの被害が特にひどい所の映像を流すだけ…。
こんな時こそ、テレビ東京のように非常事態でも平常放送する局が熊本にも一つ欲しい。ちなみに熊本にはテレビ東京系列局はないので、民放4局が競って被災地の中継をしている。
いやいや、違うでしょう。大分でも湯布院や別府などで震度6弱の大きな地震が起きているのに、どこの局も熊本ばかりを取りあげる。
それでフェイスブックなどネット上では「大分も忘れないで!」などの書き込みが相次いでいた。
やはり、熊本地震と言う名前が良くない。だからこそ、この記録簿では地震は熊本だけじゃないと言う意味合いも込めて、あえて「熊本・大分(九州中部)地震 記録簿」としている。
それに熊本地震と言う名前は明治22年に起きた熊本地震と混同するので、区別が必要な場合はわざわざ平成28年熊本地震と表記する必要がある。
それに大分でも地震で大きな被害が出ているのに、地震名に反映されていないため、熊本以外の地域がほとんど報道されないなどの弊害が早くも出ている。
あと、これは個人的な意見になるが、阪神大震災や東日本大震災と同等の自然災害に特定の地域名を使うのは荷が重いのではないだろうか…。
私は九州中部地震がしっくりくると思うのだが、正式名称でもないのに一人で九州中部地震と言っても他の人がピンと来ないと意味が無い。そこでやむをえず、ここでは熊本・大分(九州中部)地震と表記している次第である。