第74話 変化③
私は私の部屋をチィちゃんの所のように改装してもらった。
もちろん、大きな窓は深い蒼の厚手のビロードのカーテンで覆い、一流のデザイナーに改装してもらったので、あのチィちゃんのところの独特のあそこにしかない雰囲気は出せないけれど、深海をイメージしたそれなりの部屋になった。
かすかに海の独特の音が部屋には流れ、ベッドも低いものにかえられ、私はムフムフと機嫌がいい。
けれど、やっぱり気をつけなきゃいけないのが、うちの保護者ズ。
ユキちゃんは、少し私がチィちゃんに依存しすぎじゃないかと最近気にしはじめていて、内心ヒヤヒヤになって昨日は大人しく家にいた。
ところが昨日いつも通りにいった例の病院で、妊婦の一人の胎児の心音が弱くなった気がすると言うので、今日からしばらく病院に泊まり込むことになるらしい。
やった!でかしたぞ、その胎児。
これで思い切りチィちゃんのとこに入り浸れるじゃん。
卵子提供者としてそれだけは褒めてやろう。
私はひんぱんに中国からくるレイちゃんとヨウちゃんのメールにも数秒おかず返信し、結局あの夜のトラブルで怪我をして、何と足の骨を折ってユキちゃんの正規の病院に入院してるキョーちゃんにもメールを優しく送って、今度また病院に顔を出すと連絡した。
キョーちゃんの個室、半端ない人工比率だから、あまり行きたくないの、きっといかないな。
ガンちゃんとテイちゃん対策は、2人が仕事に出かける前に帰ればいいし、よし!今日も出かける準備はオッケイ。
「準備」そうこれは保護者ズに余計な手を出されないためには大事な事。
いつから、と聞かれてもわからないけど、私の中で保護者ズの位置が傾きかけている。
何が、どうして?私にも答えられない、それ。
一番敏感なレイちゃんとヨウちゃんがいないでくれて良かった、本当に心からそう思う。
彼らならば、私自身も知らない内に、そんな私を軌道修正してしまうだろうから。
今の感情は確かに大事で誰にも干渉されたくないから。
結局今日から私のお守はガンちゃんとテイちゃんの二人。
この2人は一番私に甘い。
どう言えばわからない、かすかな違和感を感じてはいるだろうけど、私が笑っていればいいか、と様子を見ている感じだ。
私は保護者ズが一番なのは確かに変わらないけど、もう一つ心に別の大切な存在が初めて出来た。
自分でも嫌になるくらい甘く蕩けるそれがどういうものかは自分でもわからない。
けれど、今は一番そこにいたいと私の心が訴えてる。