表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
君のままに美しく  作者: そら
37/124

第36話

いよいよ新学年に上がった。


新入生を迎える準備というのは、学園側とは別に新入生名簿を作ったり、それを元に使えそうな1年をピックアップしたり、歓迎会の準備やら親睦会やらと幾らでもやることがあって、さすがに私もせっせと働いている。


シロも新年度に合わせて、伸びに伸びていたロシア滞在から合わせて帰国していた。


ホラ、伸びた理由はね、九州統括なんたらの奴らは直ぐにつぶしたらしいんだけど、例の護衛の子供集めがねぇ、・・・原因らしい。


これって、ちょっとは私も関係してるかなって思うわけ、少しだけど。


だから新しい家、うん、今度は高い塀もばっちりな凄いセキュリティーのついてる大きな家に住んでんの、マンションやめて。


その家にソウも住んでてね、離れの部屋だけどね。


だって、ここじゃなきゃ、絶対シロもコロもムーミンなんて見せてもらえる時間をくれないよ、ソウはそういう奴だ。


だから、離れの部屋にソウも無理やりお引越しよ、かわいいわんこズの為に私頑張ったよ。


そのシロの帰国の日には、帰るなり新しい家でいそいそと涙を流してムーミン見て喜ぶシロとコロの頭に花冠乗せてあげたの、そっとサプライズで。


・・・ついでにヨウちゃんにも、あげないとうるさいからね。


うん、2人の喜ぶ様子にすんごく癒されたよ、久しぶりに私もね。


あんなにパアッてカワイイ笑顔見せられたら、作った甲斐もあるってもんよ。


一生懸命フローレンのに似せて花も選んだんだから。


そんな感じでシロも学園に戻り、新入生にもシロは理事室の王子様として人気を不動のものにしてる。


あの例の山田妹も無事入学し、新1年生をまとめる黒ユリ会幹部となった。


うん、本当に覚悟した女の顔してる、いい感じ。


でもね、黒さが薫るの、あの、おどおど娘っぷりが懐かしいって思うのは何故なんだろう?


こんな感じで順調に2学年に進級しても順調に学園生活は送れてんだけど、プライベートでは、ちょっとめんどくさい事に、学園祭にこないようにお願いした時の条件の履行を、最近とみに溺愛っぷりが増した保護者ズから催促されてんの、毎日のように。


あのとんでもない大騒動の後の、またまたとんでもない子づくりの件で、このままウヤムヤにならないかな、と思ってたんだけど、しっかり催促されてんのよ。


それはね、「それぞれと1日中一緒に過ごす。」という約束。


しゃあないかなぁ、約束は約束だもんね、今日の夜はくじ引きで一緒に過ごす順番を決めよう。


私は次回の学園祭で保護者ズに暴れられる事を想像し、絶対こっちの方がマシなはず、そう心で天秤をかけ、そこら辺にある紙で、いそいそとくじ引きを作った。


うん、小学生の時やった職場訪問、あれだと思えばいいよね。


そう軽く考えていた私が甘かったのは、言うまでもない。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
http://ncode.syosetu.com/n4660q/
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ