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9/10

8月、これ食べれるヤツじゃない


階段の踊り場の窓から庭のひまわりに手を伸ばす。


我の背より高く育ったロシアヒマワリは、

もう旬も末期。

頭を垂れ、種の重さでぐったりしている。


思わず手を伸ばして、花の中心を確認。

指先で触れたのは、小さな種。


「……これ、食べられないの?」


独り言のように呟く。

美味しそうな感じはゼロ。

ショックで膝が崩れた。


階段を降りてきた彼が立ち止まり


「どうしたの?」と我の顔を覗き込む


「種、食べられないのね」


「これは観賞用だから」


彼は笑って、冷たく突き放す。


「こんなに伸びるくらいなら種を大きくしなさい」


我はブツブツ文句を言いながらキッチンへ行く。


食器棚の一番下の引き出しを開けて


【瓜子(ひまわりの種)】


と書かれたパックを取り出した。


--これがラストの一袋になるのね。




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