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小説家二木緑斎の奇妙事件簿  作者: 蒼真
第一部 二木緑斎探訪篇
4/20

A≒B

どうも。二木緑斎です。

何度も言いますが、ニキではなくフタツギ...

間違えられると少々ムカッときます。なんたって僕の大事な名前だからね。

その”名前”に関して少し話をしましょう。

僕は小説家という職業柄、キャラクターの名前を考えなくてはなりません。自分では知らなかったものの、自分が作ったキャラクターと同じ名前の芸能人がいたり、他の作品のキャラクターがいたりします。

僕はあまりテレビを見ないので、その方の存在を知らないため、そういうことが多々あるのです...

前置きはここまでとして、今回の話は、医者をしている友人から聞いた話です。

****

ある男性がいました。

その男性は病院に行き、待合室で待っていたところ、他の科で自分の名前が呼ばれるのを聞いた。

手違いだと思い、伝えに行こうとすると、他の人が立ち、看護師の元に行きました。

不思議に思った彼は、診察後、先程の男性の元に行き話すと、彼らは同姓同名だということが分かりました。

彼らは連絡先を交換しました。

男性は万年友達がいなかったので、とても嬉しく思ったそうです。

そしてある日、男性は、同姓同名の人の元に...分かりづらいから男性をAさん、同姓同名の人をBさんとしましょう。

AさんはBさんの家を訪れた。

そして玄関チャイムを鳴らしました...しかし反応はありませんでした。

その後も幾度かチャイムを鳴らしましたが反応がなく、不審に思ったAさんはBさんに電話をかけようとしました。

しかし、「おかげになった電話番号は現在使われておりません」と機械音声に言われるだけでした。

Bさんが誘拐されたのではないか、と思ったAさんは警察ヘ行き、Bさんの住所、連絡先を教えました。

すると警察からは、そこに人は住んでいない、と言われました。

その後、AさんはBさんから聞いた実家、思い出の場所、職場などに向かいましたが、どこにもBさんの姿はありませんでした。

Aさんは、Bさんと出会った病院ならいるのでは無いかと考え、病院に向かいました。

そして僕の友人...先程言った医者の友人です。

Aさんはその僕の友人のもとにBさんの所在を尋ねました。

次の日、Aさんは病床にいました。

そして定期的に看護師が見に来るようになり、薬を飲むように言われました。

不思議に思った彼は看護師に、なぜ病床に入れられたのか尋ねましたが、看護師は無視しました。

次の日、Aさんが起きた時、隣にはBさんがいました。

そしてBさんはAさんに一緒にここを抜け出さないか、と言いました。

そして彼らは抜け出そうとしましたが、入口が封鎖されていました。

次の瞬間、僕の友人の医者が彼の元に行きました。

そして同時にBさんは消えました。

****

これは、Aさんの手記を僕が分かりやすく書いたものです...

なぜ書き直したのかって?

それは彼の手記は、普通は読めないものだからです。

わかる人には分かったかもしれませんが...

Aさんは精神病だったのです。

そして彼は万年友達がいない悲しみから、Bさんという架空の友達を作り出した...

人間の欲望とは、時には恐ろしいものです。

自分を滅ぼすことにもなってしまう。

みなさんはお気をつけて...


P.S. Aさんは最終的に僕の友人の医者の友達となり、精神病は治ったそうです。

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