番外編 業の里の日常
番外編です、業の里の日常をちょっとだけ見せます
「うーん、むにゃむにゃ。」
ルーナはパールの屋敷の部屋にあるベッドで寝ていた。
時刻は午後三時である。
「ふわあ、そろそろ起きるか。」
ベッドから起き上がり、洗面所で顔を洗い、服を着替えると、パールの部屋に向かった。
「おーいパールー!そろそろ行こうぜー。」
パールは寝ていた。
時刻は三時半である。
「うーん、もうちょっと。」
「おいおい、もう三時半だぞ?まったく、こんな時間まで寝ているなんて、だらしがないぞ。そろそろ起きないと約束に遅刻するぞ。」
パールは嫌々起き上がりルーナに顔を洗ってもらい、服を着替えさせてもらうと、朝食をとった。
「そんじゃ、行くか。」
屋敷から出て、霧が晴れると、周りはいつもの山の森の中だった。
森から歩き、業の里に着くと、アルンの家に向かった。
「おいーすアルン、起きてるかー?」
アルンは寝ていた。
時刻は四時半である。
「すぅー、起きろーーー!!!」
「マカロニスパゲッティ!!」
ルーナが大声を上げ、アルンが飛び起きる。
「んー、やっぱりアルンのたい焼きはうまいぜー。」
「本当ねー。」
他愛のない話をしながら、たい焼きを食べていると、
「「「!!」」」
皿にはたい焼きが残り一つだった。
「ふっ、こんなところで無駄な争いは起こしたくない。」
「そうね、ここで争うのはアホのすることよ。」
「この決着はこれでつけようか。」
そして、アルンがテーブルの上に置いたのは、トランプだった。
「ふっふっふ、この私に勝てるかな?」
トランプをシャッフルし、アルンが二人にカードを渡す。
勝負の内容はババ抜きである。
まずはアルンがルーナのカードを引き、ルーナがパールのカードを引く。
お互い序盤は静かな戦いだったが、全員の残りのカードが三枚程度になった頃、三人の心情に変化が起こった。
ルーナがパールのカードを引こうとする。
(落ち着け、考えるんじゃない、感じるんだ。あと二枚揃えれば、私の勝ちだ。狙いはどこだ。左か?右か?真ん中か?待てこういう時は自分の好きなもので感じるんだ。右がラーメン、左がカレーライス、真ん中がたい焼き。そう、今私はたい焼きのために戦っている。ならばもちろんここで選ぶのは真ん中のたい焼き。)
「これだーーー!!」
真ん中を選ぶ。
が、
「な、なんだとー!」
ハズレである。
「さあ、次はパールの番だよ、引いて。」
「ええ。」
パールがアルンのカードをひこうとする。
(落ち着け、感じるんじゃない、考えるのよ、ここで当たりを引けば私の勝ちが決まる。当たりは右か左か真ん中か。こういう時は相手の顔を見るのよ。さあ、まずは右のカード、どんな顔になる。)
パールが右のカードを触った瞬間、
「にいー」
キモ笑いのような顔になり、パールは即右からカードを離す。
(ならば、左か!)
左のカードを触る。
「にいー」
またもキモ笑のような顔になる。
「なっ!二回連続で!ならば、真ん中!」
「にいー」
(な、なにぃ!全てのカードににいーですって!?どれを取られてもいいって言うの?ここはとりあえず、右のカードを!!)
ハズレである。
「うう......」
次にアルンがルーナのカードを引こうとする。
「ニヤニヤ」
「気持ち悪いよ」
ルーナはアルンの方を見ながら、ニヤニヤと笑っていた。
(今の私はジョーカーを持っている。でも、ここで決めれば私の勝ち。私がジョーカーを持っているから相手の顔を見ても意味が無い。見なさい、ルーナのニヤニヤ顔を、まるで猿。)
アルンはルーナのカードを引く。
あれから五時間、まったく進展がなく、ジョーカーがルーナの元に移る。
「はあ、はあ、はあ。」
(なかなかやるじゃねえかこいつら。)
(ここまでやるとは、なかなかじゃない。)
(さあ、まだまだやるわよ。)
アルンがルーナのカードを引く。
「ちっ。」
次にルーナがパールのカードを。
「ちっ。」
次にパールがアルンのカードを。
「ちっ。」
未だに勝負がつかずにいると、
「おいお前ら、何時間だべってるんだ。」
外からサタールが入ってくる。
「こっちは世界の運命をかけたババ抜きをしてるのよ。」
「ふーん、そか。しばらくここにいさせてもらうぞ〜。」
そして、勝負の結果は突然来た。
パールがアルンから数字の揃ったカードを!
「おかめファイヤー!!」
「ぎえぴーーー!!」
突然、家に入ってきたキイが家の中をおかめファイヤーで燃やし始めた。
「......」
「やっべバレたか!」
「サタール!早く君の萌え萌えルンルン下着を僕に渡すん」
「ウルティメイトパワーソル!!」
サタールが思い切り拳をキイの顔面に叩く。
「コロンビアーーー!!」
キイはどっかに吹っ飛んだ。
「あんやろー!これで済むと思うなよ!地面に落ちる寸前にまた叩き上げてやる!!」
そのままサタールもアルンの家を飛び出し、キイが飛んでいった方向に走っていった。
「......」
「......」
「けぽ」
......ちゃんちゃん!




