表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
無幻の黄昏   作者: ふみりえ
第二部 七つの大罪と原魔と魔術師
68/76

第六十七話 忘れたくない過去

「きゃあああああ!!」

 ネオスはたくさんの水晶と共に崖の下へ落ちていった。

「ネオス!!くっ!」

 ノリスに向かってきた魔法を傘を回して受け流し、魔力を込め、魔法を放つ。

「パクっもぐもぐ!おいしー!」

「そ、そんな......」

 暴食はノリスが放った魔法を食べた。

「こうなったら!」

 ノリスは地面に傘を突き刺すと、地面に向かって魔法を発射する。

「地面を壊すか、なるほどね。」

 地面が割れ、二人は空中に浮くと、ノリスが仕掛けた。

 暴食の周りにいくつもの魔法陣を展開し、四方八方から攻撃を仕掛ける。

「もぐもぐっ、ぶはぁ!」

 暴食が一部の魔法を食べている間、他の方向から飛んできた魔法が当たる。

「わああああ!」

 暴食は身体中に魔法が当たり、傷だらけになると、

「うーん、ちょっとだけ攻撃しちゃおうかなー。ん?」

 突然暴食の動きが止まる。

「な、なにこれ?」

 ノリスはニヤリと笑い、後ろに回る。

「ナイスよ、ネオス。」

 暴食の周りにはたくさんのネオスの水晶があり、そこから糸が無数に暴食に絡みついていた。

 ネオスが飛んで暴食の前に立つ。

「いつからこの作戦を?」

「ネオスが崖に落ちた時。」

 暴食は驚いた様子だった。

「そんな時から?話もせずに?」

「私たちが何年一緒にいたと思ってるの?このくらい会話なんかしなくてもできるの。」

「へー、すごいね。」

 二人はめいっぱい魔力を込め、魔法を撃つ。

「極魔法、バーリング・ボール」

「極魔法、アンブレラ・エッジ」








「うわあああん負けたー!こんなかませみたいな負け方やだー!ちゃんと書け作者ー!!」

「ふっ、お前は負けたんじゃない、我が勝ったんだ。」

「なにいってんのー!」

 マーリンは包帯と眼帯をかけ直すと、その場から離れた。

「さらばだ、色欲、また会おう!!我が名は時空の番人マーリン!!」








「おらあああああ!!」

「うおおおおおお!!」

 周りに斬撃の跡がたくさんついており、俺はオーバードライブを発動させながら、憤怒と何とか戦っていた。

 こちらは体の至る所に傷がついていたが憤怒にはひとつもついていなかった。しばらく攻防を続け、お互いに次の攻撃が最後だと察した。

  「お互い、一番の技を出そうじゃないか。」

 憤怒がそう言い俺は魔力を込め頭上に大きなワープホールを出現させる。

 憤怒はとてつもない大きさの炎の玉を出現させる。

「これが俺の最弱の技だ!炎王!!」

 こちらは今自分が繰り出せる最強の技を出す。

「メテオー!!」










「あ、おーい、輪くん、マーリンー!」

 裏の世界に来た場所に戻ると、ネオスとノリスが先にその場で待っていた。

「お前らも大罪に認められたのか?」

「バッチグーだよ!」

 俺たちは地の次元に戻ると、早速最後の大罪、傲慢のいるところを目指した。

「おい輪、お前、どうやってあの憤怒を倒したんだ?我は封印されし呪いを解放して」

「勝ってない、ボコボコにされた。でも力を認められたって感じかな。」

「あ、私達も。」

「倒しきれずに力を認められたって感じなのよね、本気出したらどのくらい強いんだろう。」

「まぁ我は完全勝利を」

「はいはいお情けで認めてもらったんでしょ。」

「違うよー!」

 やがて森の奥へと入り、断崖絶壁が現れる。

「この上に傲慢がいるの?」

「この辺のはずなんだけど。」

 見ると、断崖絶壁のところに大きな洞窟があった。

「この中かな?」

 俺たちは中に入ろうとすると、

「俺様の家に勝手に入ろうする不届き者はここか?」

「ぎえぷ」

「ふねば」

 突然空から人が降ってきて、俺とマーリンを踏んづけた。

「あ、あなたが傲慢の罪?」

「こんにちは、私はノリス、こっちはネオス、その右足で踏んでるのが輪くん、左足で踏んでるのがマーリン。よろしくね。」

「こちらこそお嬢さま方、ささ、こちらへ他の者ももう集まっていますよ。おいそこのゴミムシ共、とっととついてこい。」

「あ、あいつ、女好きで男嫌いかよ......」

「こ、この我を踏んづけるとは......」








 洞窟の中を進んでいくと、中には今まで会った大罪達がいた。

「あれ、今回は試練はないの?」

「麗しいお嬢さま方に試練など与えませんよ、俺様に会った時点で試練合格です。」

 傲慢はネオスとノリスに茶を出し、俺たち2人にはくれなかった。

「さて、えぇと、死の世界に行く方法を知りたいのよね?」

 強欲が嫉妬と抱き合いながら、ノリスに聞く。

「うん、教えて欲しい。どうすれば死の世界に行けるのかを。」

 強欲は少し間を開けると、

「それは、私たち七つの大罪が集まり、魔法を行使すれば少しの時間だけ行けるわ。」

「ほ、ほんと?」

「ええ、早速始めるけど、いいわね?」

「うん、もちろん!」

 七つの大罪が俺たちの周りに立ち、詠唱を開始する。

 そして、魔法が行使され、俺たちの周りが白い景色になった。

「おお、これが死の世界!皆、我と離れるな、何かあった時はこの封印されし左腕を解放して」

「こっちかな。」

 ノリスが一人で白い空間を進み、俺たちがそれを追いかけると、

「あ」

 ノリスは立ち止まり、膝をついた。

 そこには

「犬......?」

「たしか、私とノリスが小さい頃、ノリスが飼ってた......」

 ノリスは目の前にいる犬を抱きしめると、ひたすら泣いた。

「ワンダフル......会えた......よかった......」


 ワンダフル......


 しばらくノリスはワンダフルを抱きしめてると、そこにネオスも膝をつき、ワンダフルを抱きしめる。

「懐かしい......」







 幼い少女、ノリスとネオスは原魔六血家に生まれた。

 お互いの家は森の中にあり、隣同士だった。

 そのため、お互いよく遊んでいた。

「わーい!ノリスあそぼあぞぼー」

 家の外で大声がし、窓の外を見ると、ネオスが蛇をぶんぶん振り回しながら自分の名前を呼んでいた。

 親に挨拶をするため、リビングに行き、挨拶をする。

「お父さんお母さん、行ってきます。」

「はい、いってらっしゃい。」

「気をつけてな。」

 両親が笑顔で挨拶をすると、ノリスは家のドアを開け、ネオスと森の中を遊びに行った。

 すると、

「なにこの犬......」

 森の中には全身泥まみれの子犬がいた。

 その子犬はお腹を好かせていて、全身痩せていた。

「大変、早く何か食べさせないと。」

 ノリスは子犬を抱きしめ、走って家まで帰った。








「わんわん。」

 家にある料理を子犬に食べさせ、元気になると、

「私、この子犬を育てる。」

「まじー?」

「だって、この子犬、さっきまで死にかけだったんだから、この先生きていけなさそうだもん、親もいないし。」

「じゃぁ名前決めよう。」

 シャワー室で子犬を二人で洗いながら、名前を考えた。

「黒」

「ひょっとこ」

「マムシ丸」

「五郎」

「ぱいおつ」

 いくつか名前を考えたが、子犬は不服そうだった。

「何がいいのかなー」

「ワンダフル!」

「「......」」

 子犬が変な声で泣き、

「......ワン」

「ダフル!」

「よーし、あなたの名前は今からワンダフルだ!」

「いいの!?今この犬完全にワンダフルって言ってたよ!」

 シャワーを浴びさせ、泥が完全に落ちると、

「この犬、体の色白だったんだ。」








「いやっふー!取ってこーい!」

 あれから数年、すっかり子犬から大人の犬になり、犬のおもちゃを野原で投げると、ワンダフルが走って追いかけた。

「ワン!ワン!ワンダフル!!」

 ワンダフルと一緒にノリスとネオスは走り、ワンダフルとともに転がる。

「ふー」

「あー転んじゃったー。」

「わんわん!!」

「「あっはっはっはっ!」」

 それからもずっと二人と一匹は何年も一緒だった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ