第五十八話 イガチキ隊
「「ちょーと、待ったーー!!」」
次の街へと向かっている途中、突然そらから人が降ってきた。
が、上手く着地できず、地面に突き刺さった。
「あ、あの時の。」
その人達は、たい焼き大会で材料を買い占めたやつらだった。
「お前たちの道具と食料を置いていきな!!」
「そして業の里の道を教えな!」
「んでさー、その男が道で転んだ時に言ったんだよ、俺が転んだんじゃない、この星が傾いたんだってな。」
「へー、まぁ転んじゃ恥ずかしいしね。」
俺たちは歩くスピードを緩めず、歩いていった。
すると、またも空からさっきのやつらが降りてきた。
「「お前らの荷物を全部置いてきな!!」」
「ねぇねぇ輪!!札にあらかじめ魔法を書いた方が効率いいと思わない?いいよね!!えへっ!!」
「確かに。」
再び俺たちはスピードを緩めず、歩いた。
「ちょっと待てよー!!」
「無視するなんて酷いんじゃない?」
俺たちはやっとそいつらの方を向くと、その二人は安心したのか自己紹介を始めた。
「俺の名はキチ!全ての悪事は俺とこいつがやったのだ!」
「俺はガイ!俺たち二人合わせて、イガチキ隊!」
変なポーズをしながら、キチとガイは自己紹介をした。
今まではどうでもよかったので見てなかったが、キチの体型は細身で、ガイはデブだった。
「あどうも、俺は輪、よろしくね。」
二人と握手を交わすと、俺たちは再び歩き出した。
「ちょちょちょ、待ってよ!」
「あんた達の荷物置いていきなって言ってんだよ!」
俺たちの前に立ち、二人は戦闘態勢になった。
「行くぞおらあー!!」
ガンッ!
サタールが拳を振りかざし、二人を遠くまで殴り飛ばした。
「ぎゃああああああ!」
「お、覚えてろよー!」
二人が飛んでいった先まで見つめる。
「なんだったんだあいつら。」
「さあ?」
「着いたー!」
次の街に着き、俺は宿を取ると、ギルドへ向かった。
なにかいい依頼はないかと探していると、
「おい輪、これなんてどうだ。」
唯一着いてきたサタールが一枚の依頼を見せた。
「神獣の鳥の討伐。」
神獣というのは、天の次元から迷い込んだ獣のことだ、強さはその個体によってバラバラで超強いものもいれば、あまり強くない者もいる。あとは神獣の他に、魔獣という者もいる。
「いいんじゃないか?」
「よし、んじゃ倒しにいくか!!」
依頼を受注し、俺とサタールはその鳥の住処に歩いた。
「なぁ輪、お前、裏の世界でどんな修行をしたんだ?」
道中、サタールがそんなことを言い出し、俺は質問に答えた。
「とりあえず、ターナとの特訓でやった事を続けて、あとは剣と魔法の修行を裏の世界いる魔物を練習相手にやった。」
そして、今度は俺がサタールに修行の内容を聞いた。
「私は山を何個か吹っ飛ばして、その他もろもろの体づくりと獣を相手にして、たまに対人で格闘試合をした。」
そんなことを話していると、俺たちは鳥の住処に着いた。
俺は剣を抜き、サタールは拳を構える。
ゆっくりと近づくと、鳥の住処の洞窟からどデカい鳥が出てきた。
「いや、これは......」
「いいぜ、こんぐらいでかくちゃ意味がねー。」
「デカすぎだろ!!」
とてつもない大きさの鳥が俺たちに向かって羽をバタバタと動かすと、風が斬撃となり、俺たちに襲いかかった。
「!」
俺はその斬撃を剣で受け止めると、衝撃で斬撃を消す。
「サタール!」
「おう!」
俺は剣の上にサタールを乗せると、思い切り投げ飛ばし、鳥がいる場所まで吹っ飛んだ。
「おらぁ!!」
サタールが思い切り、拳を振りかざし、鳥を殴り飛ばす。
「くぎゃああああ!!」
鳥は悲鳴を上げながら、地面に落ちる。
「二刀流、かまいたち。」
俺は落ちてきた鳥に向かって、かまいたちを繰り出すと、大きな傷が生まれ、鳥は動かなくなった。
「やったな、輪!」
サタールが空から落ちてきて、俺とハイタッチをする。
すると、突然鳥が動き出し、油断していた俺たちに向かって、風の斬撃を繰り出す。
「なっ!」
俺たちはその斬撃をもろに受け、その場に倒れた。
「くっ!」
鳥は俺を足で掴むと、断崖絶壁に向かって投げ飛ばした。
俺は断崖絶壁にぶつかり、叫び声を上げる。
「あああ!」
俺は何度も壁にぶち当てられる。
「ぐっ!」
このままじゃ拉致があかない!
何度目か分からないほど、壁にぶち当てられると、鳥の後ろからサタールが飛んできた。
「おぉらぁ!!」
鳥の頭を殴り、再び鳥は地面に落ちる。
「今だ輪!切り刻め!」
「おう!」
俺は剣をかまえ、かまいたちを何度も繰り出す。
「ぎゅあ!」
鳥が動き出そうとした途端、俺は直感でその場から横に避けた。
すると、俺がいた場所に向かって、サタールが拳を振りかざした。
「ふん!!」
サタールが鳥を殴り、再び鳥が怯むと、俺はひとつの技を試す。
俺はすっかり使いこなしたオーバーアイを久しぶりに発動すると、すぐに、次の技、オーバードライブを発動する。
人並外れた速さで呼吸をし、血がとてつもない速さで流れる。
「はあ、はあ、はあ。」
そして、俺はふたつの剣でその場にとてつもない速さで斬撃を30個生み出すと、すぐにオーバードライブとオーバーアイを解除する。
すると、その場に残った30個の斬撃が一気に鳥にぶち当たり、衝撃で吹っ飛ぶ。
「終わったのか?」
俺は倒れた鳥を見て、死んだことを確認すると、サタールの方を見て、
「死んだよ。」
すると、サタールは大いに喜んだ。
「よっしゃー!」
俺はすぐに鳥を時空収納に入れると、サタールが質問をした。
「そういや、最後の技はなんなんだ?いきなり斬撃が生まれたように見えたんだが。」
俺はその質問に答える。
「あれは、オーバーアイとオーバードライブを使った俺の新しい技だよ、このふたつを発動中にとてつもない速さでその場に何個もの斬撃を生み、能力を解除すると、一気にその斬撃が敵に当たる。今は30個が限界だけど、これからもっともっと修行して、剣を振るスピードが早くなれば斬撃の個数を増やせると思う。」
「30連撃、ラッシュのように斬撃が一気に敵にぶつかる、まるで無双したような技......よし、俺がこの技に名前をつけてやると!無双ラッシュだ!」
「え、うん、ありがとう。」
だっせ
「そんじゃ、これからもよろしくな、相棒!」
そして、俺たちはギルドに向かい、報酬金を受け取った。




