来ました!温泉!
「よし、着いたよ!」
そう言いながら石崎さんが車を止めてくれた。
緑が沢山あってほんとに自然豊かなところだ。
「わ〜!のどかなところですね」
「じゃあまた帰る時に迎えに来るからね!楽しんで」
「はい!ありがとうございます!」
本当に石崎さんには感謝しかない。
お土産とか買ってお礼しなきゃだ。
そんなことを考えてるうちに目的の温泉に到着した。
すごく立派な古風な建物で最近話題のところらしい。
やっぱりうちの弟たちはここでも注目されている。
みんなイケメンだもんなぁ仕方ないよね。
双葉は変装しているためなんとか身バレは大丈夫そうだ。
「姉ちゃん」
つんつんと怜が話しかけてきた。
「ん?怜どうしたの?」
「ここファミリーお風呂があるみたいだよ。みんなで入りたい。」
「いやーそれはさすがに....」
どうやら家族みんなで貸切にできるお風呂があるらしい。でも高校生になった私はさすがに家族とお風呂は恥ずかしい。
「いいじゃん、きっと楽しいよ」
(怜の上目遣い可愛すぎか!ってそうじゃなくて...)
「え!姉ちゃんと温泉!」
「もうずっと一緒に入ってないから入りたい」
ほかの弟たちも気づいて加勢してくる。
「いやいやいや!私もう高校生だから!さすがに無理!」
「え〜せっかくのお休みなのにな」
「ほんとにごめんねぇ、でも兄弟で入るのも久しぶりでしょ!まったりしてきて〜」
「むーわかった。じゃあまた後で集合ね」
ふ〜〜なんとか乗り切った。
さすがにこの歳になって姉弟で入るのはね...
もう下の弟も中学生になったんだし!
さあ、私もまったり温泉入ってこよ〜
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
温泉から出て集合場所に向かうとまだ誰も来ていなかった。
うちの姉弟は私以外結構長風呂派なのだ。
(やっぱり私が1番か〜そこのベンチで座って待ってよっかな)
それにしてもここの温泉はすごくよかった。
温泉からは素敵な景色が見れるし、何よりお肌がツルツルになった気がする。
もう少しゆっくり入っててもよかったかも。
温泉について振り返っているとふと名前を呼ばれた。
「あれ?成瀬さん?」