私、決意しました。
「琴葉ちゃーん、私どうしたら恋できるんだろう。」
教室について早々ため息をつく。
「ゆかちゃんほんとに可愛いんだけどなぁ。それだけは自信もって!!きっとあの悪魔に勝てる人現れるはずだから!」
「ん?悪魔??」
「あ..違う違う!悪魔じゃない、うん。えーと、ゆかちゃんの弟くんめちゃめちゃイケメンじゃん?だからイケメンに慣れすぎて普通に恋出来ないのかも。」
「んー確かにそれはあるかも。」
小さい頃から1番近くにいたのは弟たちだ。
おまけに自分のことを好いてくれている。
弟たちがハイスペックというのももちろんあるが自分に懐いてくれている弟たちが可愛くて仕方がなく、他に目を向けられていなかったのかもしれない。
「よし!弟離れをしよう!」
ゆかは決心しながら拳をにぎる。
「ゆかちゃんの恋のためだもんね!私は応援してるよ。でもゆかちゃんって弟4人いるんじゃなかったっけ?」
「そう。しかもみんなイケメン。なんで自分だけ平凡なの...って思っちゃうよ。」
「えっともしかしてみんなゆかちゃんのこと瞬くんみたいに大好きだったり..?」
「お恥ずかしながらシスコンってやつです。だからこそ弟離れ辛い〜可愛くて仕方ないもん!!でも自分だって恋したいもの!がんばるぞ!」
「うん。頑張って!」
(あ、これ多分ダメなパターンだ。瞬くんみたいな人が4人もいるとかきっと弟離れできない、というかさせてもらえないじゃないか...)
内心不安を感じつつも琴葉は親友を応援しているのだった。
「きっとその弟たちに負けない素敵な人が現れるからね。無理に恋を探そうとせず自然に見つけられるといいね。」
「琴葉ちゃん〜〜ありがとう!!」
よーし、がんばっちゃうんだから。
でも全く男子と関わりがない。自然に見つけることができるのかもう心配だ。。
「まずはクラスの男子とかと話してみる所からだよね。人見知りせずにがんばろう...」
そんな会話をクラスの男子全員が聞き耳をたてていた。そして自分にもチャンスがあるんじゃないかと闘志を燃やすのであった。