イケメンの弟たち
初めての投稿です。
楽しんで頂けたら幸いです。
私、成瀬結華には弟が4人いる。
しかもみんなイケメンというやつだ。
「お姉ちゃん!早くお風呂入っちゃってよ!」
そう言いながら我が家の家事をこなしているのは3つ年下の弟、双葉。ふわふわの髪の毛でとにかくかわいい。
「ごめん!すぐ入るからね〜」
すぐに風呂場に向かうとまた別の弟と会う。
彼は瞬、私の一個下で今高校1年生だ。黒髪で正統派のイケメンである。
「姉貴、お風呂?」
「そう!瞬はもう入ったの?」
「まだ。一緒に入りたい。」
「…あんたもう高校生でしょ。さすがに無理よ!」
そう言うと少し落ち込んだように
「寂しい...」
と呟いていた。
うちの弟たちはいわゆるシスコンだ。
親が共働きのため面倒を見ているうちに、みんなに懐かれていた。
「そろそろ姉離れしなさいよ〜」
そう呆れつつ言うが当分は無理そうだ。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「姉ちゃん姉ちゃん!」
お風呂を出てリビングに向かうと呼びかけられた。
そして二人の弟たちに抱きつかれる。
彼らは双子で、優と怜。今は中1になったばかり。
普段はクールな2人だが私の前では子犬のようになる。
「どうしたのー?」
2人の頭を撫でながら聞く。
「姉ちゃんチャージしてるだけ〜」
そう言いながらぎゅーっと2人とも力を強くする。
かわいい弟たちと過ごせてる毎日は幸せだ。
でも実は初恋もまだの私は密かに恋に憧れてる。
「あ〜運命の人と出会って恋とか生まれないかなぁ。」
そう呟くと弟たちが集まってきて
「姉ちゃんに彼氏はダメ!絶対!」
「そーだそーだ!」
優の言葉にみんなが賛同する。
「彼氏できたら俺達の時間減っちゃう」
そう呟くのは瞬だ。
「お姉ちゃん世の中の男子は悪魔だから。やめといた方がいいからね。ほんとにだめだよ。」
「ちょっと!そんなこと言ってたらいつまでたっても彼氏できないもん。」
「いいの!お姉ちゃんはずっと僕達と一緒!」
猛反対の双葉である。
ううーどうしたものか。弟たちが姉離れしてくれなきゃいつまでたっても彼氏なんてできない気がする⋯。
とりあえず明日友達に相談してみるか。
そんなことを思いながら弟たちを押しのけ自室に向かうのであった。