プロローグ
拙作ですが、少しずつ書いていきたいと思います。最後まで読んでいただけたら幸いです。
俺は旋風 鷹也高校2年生だ。みんなからはタカって呼ばれている。どこにでもいるしがない超能力者である俺だが、何か特別なところをあげるなら、親が有名な超能力者だったせいで全国屈指の進学校である、【東大付属高校】に通うことになってしまったということか。それ以外は、超能力の研究が進み、まさに超能力の黄金期とまで言われるこの時代において、どこにでもいるありふれた学生超能力使いだ。
ここで、超能力とはなんぞやということについて、みんなに分かりやすく説明しよう。まず、超能力とは潜在的なものであり、ある意味では後天的なものだ。この世で最初の超能力者は治癒能力者だった。文献では過去にもそういった存在が現れることはあったが、どれも神話や眉唾物の話として信じるものはいなかった。しかし、感染症が流行し世界的に大きな問題となった時に救世主が現れたのだ。それが、この世で最初の超能力者と言われている『旋風 癒吉』である。まあ、名前で分かるかもしれないが俺の祖父だ。祖父の功績で全人類はウイルスに対する完全な抗体を獲得し今後、感染症に怯える必要はなくなった。
しかし、ここからが問題だったのだ。某国の某大統領や、某国家主席は祖父の力に目をつけ、治験と称して祖父の力を強制的に解析したのだ。祖父もそうなる事は覚悟のうえであったようで、力の悪用や流失をさせない。地球上の全ての生命体に対して有益な研究のみを行う。という約束のもと、それほど良くない待遇でも納得して協力したらしい。だが、人類とは過ちを犯してしまうもの。みんなも想像できるように、この約束はいとも容易く破られてしまった。超能力の流出に次ぐ流出。犯罪で使用されるだけでなく、ついには調子に乗った国により第三次世界大戦まで起きかけるほどだった。だが、そこで待ったをかけたのは先天的に超能力を宿した『先天的超能力保持者』たちであった。まあ、ネタバレしてしまうとこの代表が俺の父と母だ。なんやかんやあって、コンネートオーナーたちの活躍で戦争は未然に防ぐことができ、晴れて俺は世界に超能力をもたらした者の孫となり、超能力を正しく普及させた英雄の息子となったのだ。
「また1人で長々と考え事して、馬鹿なことしてないで早く起きて朝ご飯食べなさい!いくら、力のコントロールが完璧だからって焦って飛んで落ちても知らないわよ!」
「なんだ母さんか。勝手に人の心の中を覗くなっていつも言ってるだろ。すぐ降りてくから、もうちょい待って。」
これが世界を救った英雄の1人である「旋風 心音」俺のは母である。まあ、見てのとおり母さんは他人の心を読み、自在にコントロールすることができる最強クラスの能力者だ。
「なんでもいいけど、早く来ないと精神年齢3歳くらいに戻した状態でママ大好き!って言わせて、その動画をハトちゃんたちに送りつけるからね」
「えげつねぇ!それが親のすることか!あ、いや、ほんとすぐ行くから!その手を下ろして!お願いします!」
10分後
「おはよー」
「グッモーニン!息子よ!また1人で長々と考え事してたんだって?今度はどんな厨二的な妄想をしてたんだ?ん?父さんに話してみろよ、ほらほら」
このやかましいのが俺の父「旋風 力」名は体を表すという言葉がこれほどまでにぴったりと当てはまる人はいないだろう。父さんは、身体強化系能力者のなかでも世界で1番の強化率、強化部位を誇る。強化率は10年前の戦争を防いだ時ですでにスカイツリーを引き抜いて敵の研究施設でスイカ割りするレベルだったらしい。身体強化系能力者の大半がオリンピック選手の1.5倍の能力値と考えると、ほんとにおかしいレベルの強化率だろう。ついでにスカイツリーを引き抜くあたり頭も相当おかしい。そして、強化部位は全身だ。これは普通に思えるだろう?だが、1番おかしいのはここなのだ。普通は腕や足だけであり、どんなに優れた能力者でも四肢や全身の筋肉が限界である。父さんみたいに全身の皮膚や骨、神経だけでなく脳まで超強化してしまうような存在は異常なのである。しかもこれがまだまだ成長しているというのだから現在の本気がどの程度のものか恐ろしくなってくる。もう、父さん1人で世界獲れるんじゃないか?
「朝からうるせーよ。今日は真面目に世界の真理について考えてただけだっての。」
「母さん!鷹也が反抗期だ!どうしよう!ゲンコツでもお見舞いしたほうがいいのか!?」
「やめときなさい!また家を破壊するつもり?次、家のもの壊したらエッチな本の隠し場所洗いざらい吐かせて全部処理するって話したの覚えてる?」
「どうか!それだけは勘弁を!今じゃ手に入らないプレミア本がたくさんあるんだ!」
俺はやかましい両親の話に耳を傾けながら朝ごはんを食べ、空を飛んで学校に向かう、これが俺の日常だ。この時俺はこの日常が当たり前のように続くとそう思って疑わなかった。
いや、シリアスに終わろうとしたけどこの日常が変わることなんてないんだけどね。死んだ予知能力者のばあちゃんが言うにはこれから色々あるらしいけど、大丈夫だって言ってたし。
てなわけで、今日も今日とて俺は学校に向かって空高く飛んでい
「ん?なんだあれ?黒い、、毛玉?ちょっと見に行ってみるか。」
あらすじでも書いた通りここから書きためて章ごとに更新していきます。金ピカのお寿司の筆は亀よりも遅く、なめくじをも超える遅さです。なので、少しでも気になっていただけたらブクマをつけて更新されるのを気長にお待ちくださると、みなさんが忘れたころに更新できると思います。なにとぞ、なにとぞぉ!!!!