表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

第1話 いつもと変わらない日常を送っていたはずなんだが……

ある夜の森の中を駆け抜ける一人の女性がいた。

「待ちやがれ!」

その後を一人の男が追いかける。

「まだ、追ってきてる」

暗い森の中、複雑に入り組んだ林を抜けると、そこには断崖絶壁の崖があった。

「へへ、追い詰めたぜ!」

男がだんだんと一歩ずつ近づいてくるにつれて、女性も一歩ずつ後ろに下がっていく。

「大人しく捕まりな!バインド!」

男が捕縛系の魔法を唱えた瞬間、女性の足元が崩れて身体が宙に浮いた。

「キャァァァーーッ!!!」

そのまま女性は、崖から落ちていった。

「これは、死んだな」

男は、そう言って去って行った

「もう行ったかな?」

そう言って、木の陰から

女性は、崖から落ちたように見せかけて地面に着く寸前に浮遊魔法を使って身体を浮かし、近くの木に隠れたのだった。

「何とか、撒いたな〜」

そう言いつつ立ち上がろうとした時、突然膝をついた。

「あれれ、おっかしいな〜。ちょっと疲れたのかな〜」

誰もいない暗い森の中で、一人の女性が木に腰を下ろし静かに目を閉じた………

とても天気の良いある朝、とある道端で今にも死にそうになっているように見えるただ空腹で倒れているだけの一人の男がいた。

「だ、誰か食べ物を恵んでくれ」

その男の後ろから覗き込むように、

「あ〜あ、また倒れてる」

そう声をかけたのは、この男の幼馴染の谷ヶ(たにがさき) (あかね)だった。そして、空腹で倒れてる残念な男は東城(とうじょう) 零音(れおん)、東城財閥の御曹司なのだが、親の力を借りず自分で生活することを決め、去年から一人暮らしを始めている。

「何か食べる物くれよ〜」

「いつもいつも何でそんなことになってるのよ、」

と、言いつつもカバンの中から朝作ったお弁当を取り出して、

「はい、あげるわよ。」

「いつもありがとうな」

その弁当を受け取ってそこらにあるベンチに腰を掛けて、食べ始めた。

「やっぱり、茜の弁当は美味しいな」

「ホント、少しは何か食べなさいよ」

「いや〜今月金なくてさ〜」

「それ、いつも言ってるじゃん!もー、ちゃんと食べないと餓死しちゃうよ。分かってるの!」

「おう、分かってる分かってるって。じゃあな!」

そう言って、カバンを持って学校へと走って行った。

「あっ、ちょっと〜」

「もう、こっちの気も知らないで……」

そんなことを言い残して、茜も零音の後を追いかけて学校へと向かった。

学校が終わり帰ろうとした零音の後ろから声がした。

「おーい、待てよー」

そう声を掛けてきたのは、クラスメイトの出雲(いずも) 奏多(かなた)だった。高校に入学してから出来たかなり親しい友達である。

「俺を置いていくなよ〜」

「奏多、掃除当番だったろ。掃除が終わるまで待ってられるか!しかも、今日はスーパーのタイムセールがあるんだよ!」

「そんな冷たいこと言うなよ。俺とお前の仲だろ!」

そんな何気無い話をしながら帰っていると、近くの林からウサギが出てきた。

「おお、ウサギじゃん。今日の晩飯にピッタリ、てな訳で、じゃあな〜」

そう言ってウサギを追いかけて、林の中へ入っていった。

「お、おいちょっと待てって……。まっ、いっか」

そう言いつつ、奏多は帰っていった。

その頃、ウサギを追いかけて林に入っていった零音は道に迷っていた。

「ウサギどこ行ったんだよ。てか、ここ何処なんだ?」

周りを見渡しながら少しずつ奥へと進んでいった。

「もうすぐスーパーのタイムセールが始まるだけどなぁ〜〜」

そう言っているうちに、霧が出て来て周りが見えにくくなってきた。

「なんで、霧なんか出てくるんだよ!?」

だんだん暗くなってきて、進むのも困難になってきた。そんなとき、一筋の月明かりが照らす木の下まで来ていた。

「ん?誰かいる」

零音が見た先にいたのは、黒い短い髪の美少女だった。


初投稿なので、感想や指摘、誤字脱字等ありましたら、言っていただけると嬉しいです。

これからもぼちぼち投稿していくつもりなので、今後ともよろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ