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難しい事柄を簡単に書き表すことができる人は尊敬する

 この「寄り道」エッセイ、一応40話くらいで一旦〆めようかなあ……と、思いはじめているゆみかです。こんにちは。

 

 さて先週末。さる方に呼ばれて京都市内某所に行ってまいりました。京都在住の、その方にお会い出来る機会はあるようで無いのが実情ですので、呼ばれた時に「まあ忙しい方だからチラ見程度しか、お顔を拝見できないだろう」とは思ってましたけれども。

 

 私の住んでいるところからなら快速電車を使うと約一時間で行けますから、それほど苦ではないんですけれどもね。

 

 実は「うーん、講師の二人の話。テーマもテーマだけに、わたしに理解できるだろうか」とか、少し不安でした。

 

 興味はあったけど敷居が高くて、手が出なかったという感じです。

 

 ところが、杞憂に終わりました。特に、二人の講師のうち(以前も、拙エッセイの中で書きましたが)藤井教授の話が非常に興味深かったです。

 

 で、帰る途中で教授の書かれた本を立ち読みしてみました。

 

「京都大学の大学院の教授、っていう肩書きだけれども。経済とか知りたいけど、難しく書いてあったらわたしの脳みそじゃ理解ができないな……」

 

 などと、おっかなびっくり気分で見てみたところ、それも杞憂に終わりました(汗笑)。

 

 非常に難しいことでも易しい言葉で綴られていたので、そっちの方に驚嘆しました。はい。

 しかも一文が長すぎず、短すぎずで、これも実にいい。

 

「もっと早く読んでいたら良かったな」

 などと思ったのが、素直な感情です。

 

 余談ですが最近、似たようなことを感じた時代小説の本もあります。

 

「語彙を増やすには純文学がいいよ、と教えてくれた方もいらしたし、でも誰の本がいいのかなあ。今までの自分じゃ手を伸ばさなかったものに挑戦してみるのもいいな」

「でもなあー、なにがいいかなー」

「あ、昭和を代表する純文学の人の本がいいかな!」

「思いっきり『古典』ちゅーか『純文学☆入門』みたいな感じのヤツがいいかなー」

 

 しかし、わたしは本屋の本棚の前を、まるで回遊魚のようにグルグル回りました(汗)。

 歳を取ると、本を読むのにも体力も気力も要る。なるべく、そういうのが削がれないのがいい。

 

 ……そうだ! 難しい漢字があんまりないのがいい!

 

 でも「昭和を代表する純文学」で漢字が少なくて読みやすいのなんて、あるんかいな。

 むむう。

 

「あ、この人の小説が原作のテレビ番組ってあるよね?」

 そう思った大先生の一冊を手に取ってみたけれども、表紙を開いて漢字が多かったらやっぱり遁走しようとw

 

 しかし!

 

 これがまた全然、自分が思い込んでいたイメージと違いました。

 

 時代小説は、それこそ、話が展開していく舞台や時代背景の説明などを頭に入れるだけでウンザリするくらい昔は好きじゃなかったので、本当に馴染みがなかったんです。

 

 だけど書き出しから、さくさくさくーっと引き込まれて読んでいた自分がいました。

 とても煩雑な時代背景や、各人が背負っている様々なものが極めて易しい言葉で書いてあったんです。

 結局、読みもしないで毛嫌いしてちゃだめなのねえ。

 しみじみ、「いや、あんた今頃なに言ってんの? バカなの?」のレベルなんですけれども。

 

 小説でもエッセイでも、基本は一緒だと思ったんですよね。

 もちろん、小論文と小説やエッセイの書き方が違うのは理解いたしておりますが。

 

 難解なことを書き手だけが理解していても、読む方がある程度の理解を示してくれなければ、ほとんどの場合は意味がない。

 作品をネットに上げている以上は「読む人」が自分と少しでも寄り添ってもらいたいですもんね。

 

 その工夫も、書く側には「見てもらう努力」につながるんじゃないかなー、と。


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