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なぜ異世界チーレム・逆ハーファンタジーがランキング上位を占めるのだろう……

 あっ。一番初めに書いておきますが、私は異世界チーレム好きですよ。スカッとするところとか、アレはイイ。そういうところは全然、否定するつもりはないので悪しからず。

 

 と前置きはこれくらいで、あえて言わせていただきます。すっぱり。

「小説家になろう」ユーザー登録者の多くが「若い」人の比重が多いからです。

 

 あ……話が終わっちゃったよヲイ。

 

 若い世代というのは小学生からを含みます。大学生さんも含みます。彼らには時間が沢山ある。相反して意外と不自由を感じることも多いと思います。

 

 加えて育った環境もある。テレビや雑誌、漫画やゲームで見たヒーローや設定に憧れて育ってきている人たちが「自分もこういう物語を作ってみたい」と思うのは当然でしょう。

 

 それになにより、自分で世界観を自由に作れるのは魅力なんじゃないかなと思います。

 

 これが世間の垢や固定観念・慣習が全身に染み付いちゃった私には、非常に難しい(笑)。若くて瑞々しい感受性ならではの自由さっていいですよね、くすん。

 

 若いユーザーが多いのだから、一番多い階層の読み手の共感を狙うのは当然です。つまり、異世界ファンタジー物の主人公は若い訳です。バトルがあるならばなおさら、絶対に四十代以降のオッサンやオバサンは出てきません。十代の書き手が三十代以降のヒーローの気持ちを想像して書くことは、非常に難しいと思いますよ。

 異世界で倒すべき目標に向かっていく主人公には、職場での人事評価や家族のトラブルを抱えて疲れている三十路の男よりも溌剌とした高校生の方がいいに決まっています。つまり、一番ボリュームが分厚い年齢層のユーザー(読み手も書き手も、双方とも)にとって最適なのが「異世界」ではないかと思います。

 書き手と同じくらいの年齢の主人公であれば、感情移入もしやすいので一番楽だと推測します。読んでいる方もそうだと思います。異世界・逆ハーも然りですね、多分。

 

 余談になるかもしれませんが、ちょっぴり生活に疲れることもある大人の立場から十代の主人公の心境を描写することは出来ます。逆は出来ない、そういうこともあるかと感じます。大勢の方が共感してくださってこその小説ですから。

 

 頑張って書いてみて送信してみてから、人気の有る無しが左右されるのはしょうがないよね。作品の主人公と同年代の読み手が、出来の良い異世界チーレム物語に共感するのも当然だと思います。

 

 それはちょっぴり、ゆみか姐さんは寂しいのです(笑)。若い人には付いていけないよおっ、ふんだなにさっ! バカバカバカッお月様のバカッみたいな感じです(超自虐w)。

 

 ただ一点、異世界を描いている書き手の方に対して御願いしたいことがあります。

「それって別に異世界でなくてもいいじゃん」

 などと私が思ってしまう作品も、「なろう」には少なくないのです。キャッ、言っちゃった。作品の名前? なにそれうまいの? の世界なんですけどね(滝汗)。

 

 実はですね。

 私も挑戦してみたいんですよね。若くないのに(またまた自虐)。

 

 でもですね。あらすじと言いますか大体の流れを一所懸命に作って

「ねえねえ。ちょっとー、コレなんかどうかなー」

 と、恐る恐る友人に見せるとですね。

 

「なんじゃコリャ。異世界でなくても書けるよね?」

 

 とかブーメランが返って来たりするんです。これはキツイ。キツすぎる。いくらキツイのが好きな私でもキツイ(なんのこっちゃ)。

 

 書き手の方の中には「素人に水準を期待するのは無理。あまり厳しいことは言わないで欲しい」という意見もあります。これはわかります。

 ですが「一度ネットの海に自作を放り込んでいるのだから、批評も非難も受けて当然。もしも良作であれば愛でられるのも当然」という意見を仰る方もいる。これも理解できますし、共感もいたします。

 

 どちらが正しいとか間違っているということは、ないのではないでしょうか。聞く立場の人間は、どちらの意見も自分にとって「ココは聴いておくべき!」という勘所は外さないでいたらいいんじゃないかな。

 かと言って「あなたの作品は二度と読まない」という意見か批判かが、わかりかねる文章は論外だと思うんです。あと「この人、ちゃんと読んでないよね」と書き手の立場から即バレするような感想は、本当に悪意じゃないところだけ取り出してみて……そこを、次回作に取り入れると決意したら何となくそうなっていく。だから私は三日くらい引きずった後は、気にしないようにしています。

 

 どうせ(と言っては語弊がありますが)大量にある「異世界ストーリー」ならば、やっぱり面白いものを読みたい。これは人間の(さが)でしょう。

 

 私に関して言わせていただくと、リアリティがない作品は心が揺さぶられることがないんです。心理の動き方のリアリティでも、設定でも。

 どちらか一方に「なにも異世界に行かなくてもできるじゃん」と、毛筋ほどでも言われると「それもそうだなー」と引っ込めてしまうんですが。

 

 どんなジャンルの作品であっても私が一番嫌いなのは、読み手の方々からの非難や粘着に耐えられずに作品を削除してしまうことです。

(長期間に渡って更新できずに、遂に継続を断念して作品を削除するのであれば潔くていいと思うのですが……)

(これは余談になりますが、一年以上に渡って更新停止している連載作品はランキング除外して欲しいです。更新を再開したら当然入れるべきですけど。まあコレ、個人的なワガママなんですけどね/汗)

 

「なろう」は異世界が舞台設定の作品が非常に多いので、当然のごとく競争も激しくなってますよね。だけど面白い作品には人は集まる。ごくごく個人的に私が「勘弁して頂戴よ」と思う設定の作品に、人が寄っているのを見ると絶望的な気分になりますけれど。

 

 何がイヤかと図々しく申し上げますと

「その設定、某さんが何ヶ月も前に完結させた作品のパクりじゃないの?」

 そう感じる作品の『感想欄』を見ると、18歳からの年齢を表記されている読み手の方々がワサワサ書いている。その二点で「あかんわー」と切り捨ててしまいます。「あかんわ……」が三つほど重なったら、その作品を「あっ、すごいね。頑張ってね、だけど今の読者が、五年経って読み返したりするのかしら。まあ私みたいな底辺作家に心配されるような事じゃないわね。ごめんね☆彡」と放置です。ははは。自分の事はさておき、という言葉ですね(笑)。


 いわゆるオマージュとパチりの境界線は言語化するのは果てしなく難しいけれど、感覚的には案外シンプルじゃないかと思ったりするんです。だから。

 

 異世界に行く手段が、トラックで跳ねられて云々というのが王道だということを最近知りました。王道なら王道でも全然いい、この世にある小説はほとんどが王道の踏襲ですから。センスの問題でしょう。


 私はパチられる方に我慢しろなんて言いません。だって、その人がもしかしたら寝ないで考えて「先駆者」になった設定かもしれないじゃないですか。かと言って「ギリギリの設定ライン」を掲げていらっしゃる方に対して悪意だけとか別に持ちませんよ。勝手な読者の意見ですが。ええ。

 ギャラリーを気にしてないで次の異世界ファンタジーでもダンジョンでも、確実に「センスを磨いたんだな、すごいな」って思わせてくれたらそれでいいじゃん。それで読者も書き手も、見返してくれる意気地があればいいじゃん。そう思います。


 私の好きな作詞家の描いた作品で「勝負は時の運だから」というタイトルの楽曲があります。もしかしたら、量産されている異世界ファンタジー作品を分かつポイントは真に「時間」なのかもしれません。




 




 


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