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彼氏には言えない私の趣味

作者: りあえあり

私はおもらしが好きだ。

子供の頃からおもらしが大好きだ。


そして今から語る話は彼氏との遠出したときの出来事。


これは旅行が終わりに近づき始めた時の出来事だった。

帰り道、私は彼氏が運転してもらい助手席に座っていた。


高速道路での帰路の真ん中あたりだろうか。

あと少しでこの旅行が終わってしまうことに私はまだ満たされていなかった。まだやり残したことがあった。


私はSAで350mlのペットボトル飲料を3本買った。レモンティー、緑茶、ミルクティー。

走り出して次のSAを通り過ぎる前には2本飲みきった。

ちょうどいいペースである。


そのあと15分程で辿りつくサービスエリアで車を止めてもらいトイレに行った。

トイレに行くとほとんど尿は出なかった。

タイミングは完璧だ。

まだ、尿になっていない。


再び車を走り続けてPAが見えてきて

『さっき止まったから次は止まらなくていいよね?』

と彼氏は私に話しかけた。

『うん。大丈夫だよ。』

と私は答えた。

嘘はついていない。本当にいまはまだ……。

でも……次のSAはどうだろうか……。


私は3本目の飲み物をちょびちょび飲み進めていた。

少し道が混んできたようだ。

彼氏は混んでるから止まりたくないという様子で

『SA通り過ぎるな?』

と私に言った。

『ちょっとトイレ行きたいかも……』

と私は言った。

『またすぐ先にあるから、それじゃあかんか?』

と彼氏は言う。

『うーん、わかった』

と私は答えた。

『ほんっまに我慢出来ひんなら言うてや。それなら止まるから』

と私に言った。


この時、一か八かだった。間に合うか間に合わないか。

私は渋滞になることを心から願った。

もうかなり限界には近付いていた。既に700mlは飲み切っていたからだ。


道中、何度も私は

『んっ……出ちゃいそ……』

『んートイレ行きたい……。』

とブツブツ呟いておいた。


その期待とは裏腹に道は混んでいても止まることなく進み続けた。

だが、転機が訪れた。

SAの入口が見えてきたその時、入れないほどに混んでいることがわかった。


心の中ガッツポーズで

『ねえ、○○さん……』

『もう我慢できそうにない……。でちゃう……。』

と言葉を発した。


その後もSAの駐車場にすら入れず、立ち往生していた。

何度も何度も

『あっ……んー……チビりそう……。』

『だめ……うー、もうでちゃう。』

『まだ??なの?』

『んーねえ〜……。』

とか

ブツブツ言ってやった。


『車から降りて、トイレまで走れば?』

とも言われたが、

『走れない。走ったら出ちゃうし、もうそんな余裕ない。』

と言ってやった。


携帯トイレなんて用意してやがるのが癪だったが、

『ごめん、我慢できそうにないから借りていい?』

『や、返すわけじゃないけど……。』

と言い、使わしてもらうことにした。


『恥ずかし……』

と言いながらも、内心とても楽しんで携帯トイレに放尿した。

今までにないくらいの快感だ。

後に知ったが、この時彼氏が申し訳なく思ってくれていたのだと思うと、少し心が痛い。


SAについてからご飯を食べに店の列に並んだ

スマホの検索履歴にも抜かりなく、

[彼氏の車 携帯トイレ][デート 車 おもらし][彼女 携帯トイレ]

などと履歴を残しまくっておいた。


予想通り、スマホ貸してほしいと要求してきた。電波が悪く繋がらないらしい。


彼氏が検索アプリを開いた途端に、

検索を使うとは思わなかったふりをして、

『あっ!や、待って見ないでっ』

と取り返し、

消してから再び貸した。


列に並んでる間に、

ちょっと頑張って涙を流してみたら、

『ごめんなあ、あの時SA寄ってあげたら良かったなあ。』

と彼氏に言われた。


『別にいいですよ。○○さんは悪くないですし。』

と拗ねて見せた。


『どうしてもなら言うてって言うたやん。』

と言われたが、そんなことはどうでもいい。


内心嬉しくてたまらなかった。


彼氏からしたらなんだコイツと思われるかもしれないが、

私の中では過去一番心に残っている最高の思い出だ。

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