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ゴブリン救済編①

少しでも読んでもらえると嬉しいです。

「「ぎゃあああああああ!!!!」」

「落ちる落ちる!死ぬ死ぬ!!!」


ー数秒前ー


ラピスの転移魔法精霊の揺り籠でゴブリンの居る場所へ転移したのだが、転移した場所は


ゴブリンの住む場所の遥か上空であった。


「ぎゃあああああああ!!!!」

「落ちる落ちる!死ぬ死ぬ!!!」


「ラピス!お前転移魔法得意だったんじゃなかったのかよ!?」

「と、得意に決まってるじゃない!ただ何百年も昔の事だってだけ、、、」

「それは得意とは言わねーーー!!!!」


とてつもない勢いで2人は地面に落下した。

「ズドーン!!!」

もちゆぺは地面に飛散しラピスはもちゆぺをクッションにした事により無事のようだ。


「あいたたた.......。あわわわ、も、もちゆぺ!?」

ラピスは飛散したもちゆぺを見て慌てているともちが1箇所に集まり始めた。


「はっ!い、痛くない!生きてる良かった!!!」

元の姿に戻ったもちゆぺが生きている事に歓喜していた。

「でもなんで生きてるし痛くもないんだ?」

不思議に思っているとラピスが説明し始めた。

「きっとあなたのスキルの変幻自在と自由変形の力で物理ダメージが無効になってるんじゃないかしら。餅でよかったわね」

2人で安堵した。


しかし気が付くと2人はファンタジー物の話で出てくる見た目が緑色の肌の亜人に囲まれていた。


「とんでもない音がしたから駆けつけてみればこりゃー驚いた」


そいつらは突然もちゆぺを見て歓喜し始めた。


「飯だ飯だ!」

「餅が降ってきたぞ!」

「今夜は焼き餅だ!」


散々な言われようだ。


「ちょっと待って話を!」

ラピスが止めに入るが止まらない。

緑の亜人はもちゆぺに飛び付いてきた。


そして


袋叩きにされた。


しかしもちゆぺに物理攻撃は効かない。

袋叩きにされてる間もちゆぺは考えた。

この状況をどうするかを

相手は数にして4体


そして初めてもちゆぺは自分の身体に着いて考えた。

餅だからこそ出来る動き、戦い方、扱い方。


導き出された答えは、、、


もちゆぺは5体に分裂した。


4体のもちゆぺは緑の亜人の足下に分散し棒状に形を変える。

その瞬間もちゆぺは首元まで巻き付き、そして残り1体のもちゆぺが合図を出す。


「硬化!」


緑の亜人に巻きついたもちゆぺは硬くなり拘束器具へと変貌を遂げた。


「何だこれは!」

「動けない!」

「ちくしょう!!」

「久しぶりの飯が!!」


頃合いを見たラピスが会い中に入り話し始めた。


「はーい!そこまで!ゴブリンたち話を聞きなさい!」


「は!妖精!?あなたはもしや世界樹の!?」


「そうよ。私は世界樹の使徒ラピスこっちは世界樹に選ばれた勇者もちゆぺよ。あなた達を助けに来たの。」


「飛んだご無礼を。何せここ数週間ろくな食事が取れずに気がたってまして、空から降ってきた神の恵みかと思ってしまいました。どうかお許しを。」


(どこまでも食料じゃないか!)


「農作を得意とするあなた達がなぜ食糧危機に陥っているのですか?詳しく事情を説明しては頂けませんか?」


初めて真面目に話しているラピスを見てなんか変な気分だ。


「そっその前にこれを外しては頂けませんか?」

ゴブリンは申し訳なさそうにもちゆぺに頼んできた。

「あっごめん忘れてた。」

もちゆぺは拘束を解除し直径10センチほどのお餅がゴブリンの手元に現れた。

「お腹空いてるんでしょ?とりあえずそれでも食べなよ!」


「な!なんと慈悲深い御方なのだ!我々はあなたを袋叩きにして食べようとしたのに御自身の身体の1部を食べさせていただけるというのですか!?」

感激のあまりゴブリン達は涙を流し始めた。


「いやいやおかげで身体が柔くなった気がしたよ餅だけに。」

冗談を言いながら空気をなだめるもちゆぺ


「まぁ空腹状態じゃ仕方ないさ!気にするな!それで本題だけど、君達ゴブリンに何が起きてるんだい?」

話を本題に戻した。


「実はこの所オーク達がこの村にやって来て農作物を渡さないと皆殺しにすると言ってきて食料が不足しているんだ。」


「それで渡せない時は生け贄として村人を1人渡す事で皆が救われてるんだが既に人口が半分を切っていて、これじゃいつ滅んでしまうか、、、」


「おかしいわね。まず今までゴブリンを襲っていなかったオークがゴブリンの村に来てこんな理不尽な要求をすることが不自然だわ。いつ頃からオークはこんな事をするようになったの?」


「ここ数年前にオークのリーダーが変わったらしく、それからここに来るようになったみたいなんだ。そのオークのリーダーが見たことが無いくらい強力なやつで、、、あれに逆らうとそれだけでゴブリンは滅亡してしまう、、、」


「そんなにやばいやつなのか、、、」


「でもおかしいは!オークが強いと言ってもオークにそんな桁外れに強力なやつなんていないはず!世界樹の書にもオーク種でそんな強力なやつが居てるなんて記されていない。」


「ラピスそれってもしかして、この世界の生物じゃないんじゃないか?」


「可能性があるわね。そしたらやっぱり生態系崩壊には異世界生物が絡んでる可能性が高いわ!」


「そのオークのリーダーの名前はオークギガスって言う名前らしいんだ普通のオークの2倍くらいのサイズでドス黒いオーラを身にまとっていた。思い出すだけで気分が、、、」

ゴブリン達は震えていた。

それを見てもちゆぺは立ち上がるのであった。


「任せて!俺が何とかして見せるよ!生態系を守るのが俺達の仕事だからね。」

もちゆぺが胸を張って元気付けるが信用はされていない。


「そんなお餅の姿で何が出来るっていうんだ!世界樹の勇者だからってこればっかしは無謀だ!」


「真っ向から戦っても勝てないと思うだから今から作戦を考えよう。俺にはには秘策がある。」

ラピスが近ずいてきた

「あんた秘策って何よ。ほんとにそんなのあるの?」

小声で耳打ちする。

「無い。」

ラピスは驚いた表情で固まった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

オーク取立ての日


「作戦は決めた通り。地点A誘い出してくれ!そこからは予定通りで頼む!」


「了解!」


そして一体のオークがやってきた。


大きさはおよそゴブリン2体分ほどの大きさである。

「今日はちゃんと用意は出来てるんだろうな。」


「出来てますとも。こちらへ」


そして作戦が開始された。


ゴブリンは指定された地点へオークをおびき寄せる。

そして地面に衝撃を与える事により事前に用意して置いた落とし穴が発動された。

落とし穴には事前にもちゆぺの分裂隊を槍状にし設置してあり見事にオークは串刺しになった。

しかしラピスが事前に調べていた情報によればオークは生命力が強くこれだけでは死なないという見立てであった。


そこで穴の上から最後のゴブリンの強襲である。


「今までの恨み!」

「味方の仇!」


ー数分後ー

オークは力尽きた。

「やったぞ!オークを倒した!」

「しかしこれからどうするんだこれでオークギガスが攻めてきたらこの村は壊滅だ。」


「大丈夫だ!これでここにオークギガス達をおびき寄せればここで倒せるはずだ!数日は気が付かないだろうからその間に新たな罠を作るぞ!」


その時世界の空気が揺れた。


そしてドス黒いオーラが遠くから流れ始めた。


そうそれはまるで仲間の死に気づいたかのような空気の流れだ。


(オークギガスを侮っていた仲間に何かあると分かるような力を持っていたのか!)


「まずい!みんな村へ隠れろ!ここは俺がどうにかする!」

もちゆぺはオーラが強い方向へ走り始めた。


「どうにかするって勇者の称号持ってるだけのただの餅に何が出来るっていうの!」

ラピスも急いでもちゆぺについて行く。


「終わった。この村も俺達も、、、」


ゴブリン達は後悔したのであった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


もちゆぺとにかく早くオーク達の群れに辿り着けるように走った。


オークの標的を自分に向けるため急いだのであった。


ー数時間後ー

オークの軍勢が見える谷の上


「なんだよこれ。」

もちゆぺとラピスの前に広がっていたのは明らかに異常な量のオークの軍勢であった。


数にすると数千はいるであろう数だ。


今からこいつらと戦わないと行けないと考えるが


どう考えても無理ゲーだ。


「無理よこんなの死にに行くようなもんじゃない!」


「でもここで逃げたらゴブリンが滅びる。」


「ゴブリンがいなくなるより勇者がいなくなった方が問題よ!この世界を救えるのは世界樹の勇者だけなの!?」


「なら尚更行くしかないじゃん!」

どこから湧いてくる正義感か分からないが、そうしないといけないと思い、もちゆぺはオークの軍勢に飛び込んだ。


もちゆぺにできる攻撃は今の所自分の体を無数に飛散させそれを槍として放つこと。


後は拘束技のみである。


ラピスは見守る事しか出来なかった。


もちゆぺは最小限の攻撃で急所だけを狙いオークを倒して行く。


しかしもちゆぺの攻撃にも限度がある


何故なら


自分の体を削っているからだ。


そしてその限度はすぐに来た。

もちゆぺのサイズは既に半分の20センチになっていた。


「やばい。これはほんとにやばい。絶体絶命ってやつだ。」


(いやーここでゲームやラノベの世界なら救世主とかくるんだろうけどな、、、)


しかしそんな思いはどこにも届かなかった。


「やばい囲まれた。こうなったら!」

オークの首元に飛び込んだそして小さな腕を硬化し尖らせ貫いた。

「近接攻撃!これならまだ戦える!」


「すごいあんなになってまで諦めないで戦うなんて、、、、」


「でも無理だ数が多すぎる。」


数千のうちの数十体しか倒せていないのだ。


「まだまだ!」


終わりは突然現れた。


もちゆぺは掴まれたのだ。


そして


「パクっ」


「食べられちゃった、、、」

ラピスはその場にへたりこんだ。


「終わった。この世界も何もかも、、、」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

(なんで俺はお餅になんて転生したんだろう)


(なんで俺はこんなに弱いんだ)


(ハードモードのこの世界で、お餅の特性だけで戦うなんて無茶すぎるこんなのベリーハードでも足りやしない)


(もっと強ければ)


(もっと力があれば)


(この世界を救う勇者に慣れたかもしれないのに)


この世界に来てまだ半日くらいだ。

何故こんなにもこの世界を守らないといけないと思うのかは正直分からない。


でも俺のどこから湧いてきたかよく分からない正義感がこの世界を守れと言う。


スキル 創造する者を発動しますか?


(何だよそれ)


力を欲しますか?


(力が欲しい)


あなたは勇者だ。


この世界を救ってください。


(この世界の事はまだ全然わからないけどそれが俺のの進む道なら救ってみせるよ)


「この世界を救う勇者として」


世界の加護発動します。


オークの胃袋の中のもちゆぺが光り始めた。


そして未知のエネルギーがもちゆぺを包む。


スキル 創造する者を発動します。


オークの胃袋がどんどん肥大を始める。


「な、な、何!?どうなってるの!」

ラピスは驚きを隠せない。

もちゆぺを食べたオークのお腹が光ながらどんどん膨れ上がり始めたからだ。


そして


オークは弾け飛び腹の中から大きな竜巻が現れた。


竜巻は周りのオークを飲み込み盛大に暴れ回る。


何故か飲み込まれたオーク達は飲まれると共に姿が消えていく。


そして大きな突風と共に竜巻は消し飛んだ。


竜巻があった場所には塵一つ残ってはいない

ただ1人の白髪の少女を除いて。

面白い、もっと読みたいと思ってくださった方は、感想や評価、またはブクマなどをしてくださると凄く嬉しいです!

今後頑張れます。

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