十一話
『全体通知を行わせていただきます。いつも遊んでいただきありがとうございます。重要プレイヤーが一名討伐されたためシステムの改善を行います。その間の戦闘の一切を禁じます。追って通知させていただきますのでご了承ください』
俺達はハナ街に止まり…ユウタはカシマゴに移動した。
俺達はハナ街の宿に泊まりユリさん達は元帥邸に戻ってそれぞれ休んだのである。
そして…起きた俺は朝一でその内容を確認した。
まぁ…『″魔族″の協力で作られたゲームです。スポンサーの″魔族″有利に作り替える必要があるので″お前ら戦闘すんなよ″的』にとるしかないだろうな。
と言うかそうとしかとれない。
そして…あの後あきら兄と話す時間があった。
詳しい話は次の通りだった。
「ケンゴ!久しぶりだな!元気してたか?」
「あきら兄!元気だったよ!」
「あっ…猫天堂の社員で開発チーフの酒井明です。以後よろしくお願いしますね。元帥ユリ」
「よっよろしくお願いします!」
「それであきら兄…なんなのこれ?」
「ふむ…ムアンでわかってると思うが…神族と魔族の代理戦とでも言おうか…」
「なんで?」
「ケンゴ…猫天堂があるゲームを開発した。その名も神魔対戦記。ゲームにはコードが存在する。そのコードを組み換えてチートが出来るわけだ。わかるか?」
「わかるけど…」
「そのコードに…悪魔の召喚コードが紛れ込んでいた。そして魔族と契約し世に数本のゲームとゲーム機械を配った」
「ん?…うん…ん?」
「当時開発の責任者だった。浮島市太郎…現猫天堂の社長だ。彼が魔族と契約した本人だ」
「ん…」
「そして命令に従わない社員を会社から排除し従順な社員で構成されたのが我々だ」
「あきら兄は従順だったの…?」
「俺は…妹の花梨を売ってしまったよ…」
「ん?」
「俺は花梨ならやれると思ったんだ。だからゲームを送った。ケンゴ…もしかしたら橘さんも…」
「親父はダメだろ…」
「いや…あの人も俺と同じだ。従順なふりをして打開しようとしている」
「そうならいいけど…」
「一緒にやってきた俺が言うんだ…信じろ」
「わかったよ…」
「とりあえず…ケンゴとユリさんと…ユウタ君だったね。君達のサポートをする。以後よろしくね」
「よろしく」
「よろしくお願いいたします」
「ちーっす!」
「まずは…仲間をあと二人…元帥を二人集めて欲しいんだ」
「なにかあるの?」
「協力者が五人になると家族になるんだ」
「家族?」
「ファミリーとなると街から国になる。見てきたからわかると思うが国になった方が住人も爆発的に増えて収入が増える。そして運営管理のサポートキャラを集めるんだ」
「運営管理のサポートキャラってなんなの?」
「実はな?ケンゴに渡したカードでわかってると思うが…二枚の合成カードと一枚のLカードを持っている。神の使徒は支配する神を呼び出せる」
「じゃあそれを集めれば…」
ピーピー
「重要サポートキャラが一名消失しました」
「「?!」」
会話の途中で変な音がしてサポートキャラの消失を告げられた。
「い…今のは?」
「わからない…」